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障がいって乗り越えるもの?

お久しぶりです。
どうしても今日見てきた、ある映画の感想を書きたくて記事を上げました!

全日本ろうあ連盟創立70周年を記念して制作された、
早瀬憲太郎さんが脚本・監督を務めた映画『咲む』を観てきました!

うるっと来るシーンや台詞もありましたし、
心が温かくなりました( ;∀;)

ちなみに早瀬さんの作品を見たのは、09年に公開された『ゆずり葉』以来。
大学の手話サークルのメンバーで観に行ったのが懐かしいです。
ゆずり葉は、ろう者の俳優さんが中心でしたが、
今回はなんと、ほとんどが健聴の俳優さん...!!
ドラマや映画で見たことあるベテラン俳優さんだ...!とビックリしましたね笑

そして、本作品の製作期間は脚本執筆を含めて約4年間の年月を費やしたとのことです。
そこからキャストを探したり、ロケハンもするわけですから、早瀬さんのお話を聞いてるだけでも一本の映画を作ることの大変さをひしひしと感じられました...汗

『咲む』のあらすじはこちら。
以下、ネタバレ含めてますのでスクロールする際は要注意!

─あらすじ(公式サイトより引用)─
看護師試験に合格したろうの女性の瑞月(みづき)は、就職活動で苦戦。

そんな折、ある村の診療所で雇われる話が舞い込み、意気揚々と村にやってきた瑞月。

しかし、採用を見送られることになり、落ち込む瑞月に役場からの仕事の紹介が・・・。

村に住みながら懸命に取り組む瑞月だったが、様々な壁が瑞月を阻んでいく。

相手を想っての行動が思わぬすれ違いを生み、そのわだかまりを解くこともできずに苦しんでいる大人たち。

瑞月の起こす行動は、そんな大人たちを少しずつ変えていく。

そして、村も大きく変わっていく・・・。

就活中の瑞月が面接などで壁にぶち当たっていくシーン、
コミュニケーション方法で渋い顔をされるシーン、
みんなの会話が聞こえなくてわからなくなるシーン、
...どれも自分が経験してるとはいえ胸が締め付けられる思いでしたね汗

個人的に印象に残ったシーンのやり取りが...

ここでやっと記事タイトルにも繋がってきます←

耳が聞こえないながらも持ち前の明るさで村の人々と交流を深めていく主人公瑞月が、
ある日、こう聞かれるんですよ。

Q.「どうやって障害を乗り越えられたの?」


A.「乗り越えてないよ。ただ、前に進んでるだけ!」

(台詞違ってたらすみません。意味は合ってるはず!)

ハッとさせられましたねー。
よく、耳聞こえなくても色々乗り越えてきたの偉いねーと言われることが多いけど、
この年になってもまだまだメンタルに来るほど聴覚障がいに関してショッキングなことに出くわしますからね。
でも、毎度しょげていられないから結局前を進むのみ。の繰り返しってことだったのかなと思わず気づかされましたね。


障がいの有無に関係なく、多くの人に観てもらいたいと語っていた早瀬さんのメッセージがこの台詞に込められてるなとも思いました。

早瀬さんは、この作品を見た多くの人から、
これは“障がい”をテーマにしてるんですかと言われることが多かったようですが、
早瀬さんが伝えたいテーマはもっと大事なこと。
誰もが皆、人を助ける・助けたい気持ちを持っていることをこの作品を通して伝えたかったと語っていました。

だからこそ、健聴者もろう者も関係なく、この作品を観てほしいです!
手話やろう文化の世界を知らなくても、とにかく一本の映画として観てください!!

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