#144 篤姫(2008)-45分×50話のすべてが面白い!
NHK紹介文
個人個人が責任ある行動をとることの重要さは、今も昔も変わりはありません。そして、それがまた難しいことであるのは、今も昔も同じです。まして、時代が激動期であれば、さらに難しいこととなります。篤姫、後の天璋院は、幕末にあって、まさに責任ある行動をとった人物です。江戸城の総攻撃が噂されたころ、討幕軍の中心であり、篤姫の故郷でもある薩摩藩からの使者が、篤姫を引き取ろうと江戸城に現れます。 それをにべもなく断った篤姫は、最後の最後まで、大奥に動揺を引き起こさないよう束ね、江戸城明け渡しに際しては、大奥1200人が無事に去るのを見届けました。自分の立場、責任を自覚した篤姫の行動が、江戸無血開城に大きな役割を果たしたのです。篤姫は、その波乱の人生で多くの得がたい人々と出会いながら、節目節目では勇気をもって自分自身で決断し、責任ある行動をとっていきます。そんな篤姫の人生をたどることで、幕府の中枢にいた女性の視点から見た初めての幕末大河ドラマとなります。
ズバリ、私の一番好きなドラマです!
ストーリーの概要は上記の紹介文に譲りますが、とにかく1分1秒にスキのない、見事なまでに完成されたドラマでした。45分×50話の最初から最後まで夢中になって見続け、さらに、Amazon primeで5巡しました。屈託のない笑顔が魅力の少女・おかつ(宮崎あおい)が島津斉彬(高橋英樹)の養女となり、鶴丸城大奥、江戸薩摩藩邸、江戸城大奥を渡り歩き、最後は江戸城明け渡しの大役を担い、明治に入り、老衰で亡くなるまでの波乱の人生を描いた壮大な大河ドラマです。
感動のポイント(1)永山瑛太
このドラマの影の主人公は、おかつの幼馴染で、おかつに恋心を抱きながらも、最後まで告白できない純粋な武士・尚五郎(永山瑛太)。篤姫が絶望の淵に立たされるたびに無理をおして、鶴丸城、江戸薩摩藩邸、江戸城大奥に現れ、篤姫と碁を打ちながら、篤姫の心を癒すシーンが印象的でした。宮尾登美子先生の原作(天璋院篤姫)には登場しないキャラを見事に演じ切った瑛太さんの演技力はもちろん、ドラマ制作スタッフの目利きに乾杯です。
感動のポイント(2)堺雅人
短期ではありましたが、大河ファンの心を鷲掴みにしたのが、篤姫の夫・徳川家定(堺雅人)でした。世継ぎ問題で命を狙われる人生から逃れるために敢えて「うつけ」(間抜け)を演じ続けるも、それを見抜いた篤姫と打ち解け、ほんのひととき、心を通い合わせる場面が泣けました。大病(毒殺?)で突然亡くなったため、死に目に会えないまま、棺桶の前で号泣する篤姫が可哀想でした。
感動のポイント(3)松田翔太
徳川家定から将軍を継いだのが徳川家茂(松田翔太)。ほとんど年齢の替わらない篤姫を母のように慕う純粋な姿、京から嫁いできた和宮(堀北真希)と篤姫の間で揺れ動く姿、弱冠21歳、志半ばで大阪城で病死した姿など、脳裏に刻まれるシーンが多く、堺雅人から見事にバトンを受け継ぎました。チャラい役柄の多い松田さんだからこそ、無垢な役柄は効果的でした。
感動のポイント(4)江戸城引き渡し
幼さの残る篤姫が、大奥をまとめ上げ、江戸城焼き討ちを図ろうとする官軍のリーダー西郷隆盛とギリギリの交渉を行い、島津斉彬の手紙を武器に無血開城を誓約させ、大奥のメンバーを引き連れ、江戸城を明け渡す凛々しい姿に惚れました。引き渡し後、居場所を転々と変えながらも、大奥のお女中さんの面倒を見続けた姿も凛々しかったです。そんな篤姫を慰労するため、薩摩から訪れた母親(財前直美)と兄(岡田義徳)との再会シーンにはウルウルしました。
感動のポイント(5)西郷隆盛
このドラマで西郷隆盛を演じたのが小澤征悦さん。下がその写真。雰囲気ありますよね。放映当初は小澤さんだと認識できませんでした(笑)。長年親交のあった西郷さんと篤姫の攻防は見応えがありました。ゆえ、小澤・西郷を見てしまったら、「せごどん」には感情移入できません(笑)。
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