#96 MOZU 百舌の叫ぶ夜(2014)-TBS×WOWOWによる最高傑作
WOWOW 紹介文
繁華街で発生した爆弾事件で妻・千尋(石田ゆり子)を突然失った公安のエース・倉木尚武(西島秀俊)。反感をあらわにする捜査一課のたたき上げの刑事・大杉良太(香川照之)、事件現場に居合わせた謎を秘める公安警察官・明星美希(真木よう子)らを巻き込みながら「本当の真実」を知るべく苛烈な捜査を進めていく。そのころ、能登半島で瀕死の男・新谷(池松壮亮)が見つかる。一命は取り留めたが一切の記憶を失っていた。
まるで欧米の名作
実写化は不可能と言われた原作の映像化、ハラハラドキドキの連続、そして映像美。日本のドラマ制作部門の底力を欧米に見せつけるような作風に魂を鷲掴みされた気分でした。さすがTBS!さすがWOWOW!
俺はただ「本当の真実」を知りたいだけなんだ
「何回、言うねん!」「本当ではない真実があるのか?」と突っ込んでしまうくらい、倉木(西島秀俊)がしつこく繰り返すセリフです。亡き妻(石田ゆり子)が抱える不都合な真実-逆スパイ化や娘の不審死-が暴かれる過程はこのドラマのひとつの見せ場でした。回想シーンでしか登場しない石田ゆり子さんの存在感は圧巻でした。『外事警察』の愛子と同様、病んだ逆スパイを演じさせたら石田さんの右に出る人はいませんね。
本当の主人公は池松壮亮
浅い頃に壮絶な人生を送った兄妹(新谷和彦、新谷宏美)の二役をこなし、凄腕かつ執拗なヒットマンを演じた池松壮亮さんの演技は見ごたえがありました。最終回で天井から落下し、百舌の餌のように串刺しになるシーンはゾッとしました。ミステリーでもサスペンスでもなく、ホラーでした。
全体を振り返って
・倉木(西島秀俊)と大杉(香川照之)がタバコ吸い過ぎ
・ダルマのイメージと津城警視正(小日向文世)が重なる
・シーズン2での新谷(池松壮亮)再登場は想定内
・海外ロケを敢行した劇場版のガッカリ感も想定内
・やはり、シーズン1を超えるシーズン2はない
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