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最強などというのはアオい!

●2010年04月05日記述 
最強などというのはアオい!
今は負けておいた方がいいな、と思う時がたまにあるんだよ。
ちょっと前まで、負けるなどという事は全く考えられないし、考えなかった。
その時は、顔が鬼のような、どことなくケンカを売っているような顔をしていたと思う。
男に対しても、女に対してもだ。
商売に関しても、表現に関してもそういう考えだった。とにかく勝つ。
話はそれからだと思っていた。
勝つっていうのは、強いという事だ。
強さは絶対的な価値観だ。
今でも確かにそう思う。
強さは数値化できる。
勝敗が決まる世界での価値観だ。
俺は勝敗の決まる世界で生きてきたので、そうじゃない世界で生きている人の気持ちがわからなかった。
勝負というのは厳しい。弱かったら負けるし、強かったら勝つ。
いくら天才でも努力しないと負けるし、凡才でも努力すれば勝つことがある。
血と汗と涙が確かに反映される世界でもある。
信念があればどうにかなるのだ。
ただ、馬鹿はだめだ。知恵がないとだめだと思う。

根拠のない自信やプライドを振りかざすような人間と接する事があったりすると、俺はすぐわかる。
だいたい、そのことでメシを食ってない人間に多い。
その人が一度も勝負というものを体験してないという事を俺はすぐに感づく。
勝負の世界ではそういうものが一発で粉砕される。
プロは勝負の世界だから、そういうものは必要ない。
自動的に2回目の仕事が来ることがないから最後は淘汰される。
プロは勝負してるんだよ。
ただね、勝つことだけに固執していると、ロクな事にならないというのがここ1、2年での俺の反省だよ。
俺たちは、いつか負けるのだ。
勝負絶対主義者は負けた時、心がボキッと折れる。
若い、まだ単純に生きていたころと比べ、俺は複合的な勝負の世界にいる。
負けるという心の余裕も必要なのだ。

相手の心の動きや物事の流れに合わせて自分の心を対応させなくてはならないし、行動や目標にも柔軟性が必要だ。

いざとなれば気持ち良く負けた方がデカいじゃないか!
本物の男というのはそういう事じゃないだろうかね。


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