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四季と節分と土用と

春夏秋冬4つの季節。旧暦の上では、立春、立夏、立秋、立冬と、『立』という字が付けられて、体感覚的にはまだまだ前の季節の真っ最中で、えっ!もう?まだ早すぎるでしょー?と言う頃に、始まることになっている。
確かに少し注意深く見れば、自然の中では次の季節の兆しが育っていることに気づく。

『立』という字は、自分が立つのも、旗を立てるのも、意志を持った行動だ。暦で見つけたら、『この季節がやって来るから、心づもりをしなさいよ』と受け取るのがよさそうだ。
前日は節分で、祓い清めて一旦リセット。元日のように、まっさらの私で新しい季節をお迎えする。『いろいろあっても、まあ、ここらでさっぱりして、さて始めましょ。』とリセットを掛けよう。3か月分のしがらみや面倒がどんどん育ってがんじがらめになる前に。(笑)

節分と言えば、立春前日の鬼祓い豆まきだけが超メジャーだけれど、
これは立春が年の初めと考えられていて、大事な年越しの行事だったから。
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると信じられていて、鬼の魔目(まめ)を滅ぼす魔滅(まめ=豆)で打って、やっつけちゃうということ。
このだじゃっれっぽさも日本文化の魅力。💕
ストレスも解消されて一石二鳥の優れもの。

旧暦は行事ごとも多いけれど、『祓い清めて、再出発!』は、心身の健康に良さそうだから、生活の中で無理なくできるくらいにアレンジして取り入れるようにしてる。
例えば、節分なら、豆まきじゃなくても、いつもよりちょっと念入りに掃除するとか、入浴するとか、美味しいものを食べるとか、そんな節目は暮らしに取り入れたい。
会社とか学校とか、集団で取り入れると、労い合ったり、気持ちも楽になるんじゃないかな?

数字が1か月ごとに並んだカレンダーだと、流れていく時間の中でこの日どうする...とかをポイントするのに使うだけの感じだけれど、旧暦っていうのはもっと情緒的っていうか、気候や環境の変化、生活の仕方、つまり体や心もだんだんと変化させていくことを示してくれる。暮らしの指標になるのが便利で素敵。

季節の変わり目は、気候も暑くなったり寒くなったりするから、体調も崩れがちで、気分も不安定になりがち...、みんながそんな感じになるから、些細なことでイラっとしたり、はぁ~と凹んだり、あれこれ起きがち。つい忘れちゃっているけれど、自然なことだ。お互い様。

旧暦では、春、土用、夏、土用、秋、土用、冬、土用と、四季の移行期が置かれてる。この土用は約18日間、半月以上もあるのだ。土の神様担当の期間だから、土を動かすような大作業、引っ越し、旅行はNG。
昔は手や体を動かすハードな仕事が多かっただろうし、疲れさせない智慧ですな。そうはいっても18日もNGなんて!という現実に備えて、この日はしても大丈夫という『間日』が置かれているのもいい。
旧暦って、こういうユルイいところがちゃんとある。(笑)

ストレスの多い現代ではなおさらのこと、こういう『ゆとり』は大事。
ついがんばり過ぎちゃう、いつもの気持ちや活動をちょっとだけ抑えて、自分の心身の状態に気を向ける。心身を大事にする時期があると、無理や焦りが抑えられる。自分自身に優しくできると、こころにも『ゆとり』ができて、他人様に対しても『ゆとり』ができて、ちょっと優しくいられたりする。我慢とは違うこの感じは、心地よくて、ますます『ゆとり』が育つという豊かな循環。理想的!
季節が変われば、着るものや食べものも変わるから、生活リズムや環境、食事、体調などを見直す時期として活用するのも効果的。
21日間継続すると新しい習慣にできる!という法則があるらしいけれど、ダイエットとか運動とか、新しい生活習慣を始めるにも丁度良さそう。一人でこっそり始めるより、土用にみんなでそれぞれの新習慣にチャレンジして経過を励まし合えたら挫折も少ないかも...。

『一年の計』を忘れないうちに、四季に落とし込んでみよう!

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