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二十四節気と二至二分

季節の移り変わりは、地球が自転軸を約23.4度傾けて太陽の周りを公転しているからです。自転軸が公転面に垂直だったら、太陽は常に赤道上となり、日の当たり方は変化しませんから季節の変化も生じません。

地球が公転軌道上のどこにあるかによって、季節を表すことができます。地球の軌道は楕円なので、太陽の軌道上の運行速度は一定ではありません。

二十四節気太陽が移動する天球上の太陽の通り道「黄道」を春分点を起点に15度ずつ24分割して、太陽がその分割点を通過する時を基準に季節を表す名前を付けたものです。

二十四節気の決め方

太陽黄経が30の倍数であるものを中気、それに15度足したものを節気と言います。太陽太陰暦では、暦と季節のずれを調整するために、各月の朔日(=新月=1日)前後に対応する節気が来るように、月のうちに含まれる中気によって月名を決めています。

例えば、雨水を含む月は一月、春分は二月、穀雨は三月、小満は四月、夏至は五月、大暑は六月、処暑は七月、秋分は八月、霜降は九月、小雪は十月、冬至は十一月、大寒は十二月となります。

月の満ち欠けによる12か月の日数(太陰暦の一年)は、二十四節気が一巡する日数(太陽暦の一年)よりも約11日短いので、そのまま暦を使うと日付にずれを生じ続けてしまいます。このずれが重なると中気を含まない月が現れるので、その月は閏月となります

二至二分
冬至・夏至・春分・秋分を二至二分、立春・立夏・立秋・立冬を四立といいます。

季節があるわけ

春分
太陽黄経0度の春分点に太陽が来た時が春分です。昼夜の差がほぼ等しくなります。実際は、大気による屈折によって、太陽の位置が実際より上に見えるため日の出が早く日没が遅くなります。日本付近では昼の方が約14分長いです。

春分日には、太陽は真東から登って真西に沈みます。
赤道上の観測者から見るならば、太陽は正午に天頂を通過します。
北極点や南極点の観測者から見るならば、春分の太陽はちょうど地平線と重なるようにして動き、昇ることも沈むこともありません。

日本では春分と秋分に各々前後の3日間ずつを合わせた7日間をお彼岸と言います。仏教では、ご先祖様のいる極楽世界を彼岸(ひがん)、私たちが生きているこの世界を此岸(しがん)と言います。彼岸は西に、此岸は東に位置するとの考えから、真東から日が昇り真西に沈むこの日は、此岸と彼岸が最も通じやすい日であると考えられ、先祖供養をするようになりました。

秋分
太陽黄経180度の秋分点に太陽が来た時が秋分です。昼夜の差がほぼ等しくなります。実際は、大気による屈折によって、太陽の位置が実際より上に見えるため日の出が早く日没が遅くなります。日本付近では昼の方が約14分長いです。

秋分日には、太陽は真東から登って真西に沈みます。
赤道上の観測者から見るならば、太陽は正午に天頂を通過します。
北極点や南極点の観測者から見るならば、秋分の太陽はちょうど地平線と重なるようにして動き、昇ることも沈むこともありません。

日本では春分と秋分に各々前後の3日間ずつを合わせた7日間をお彼岸と言います。仏教では、ご先祖様のいる極楽世界を彼岸(ひがん)、私たちが生きているこの世界を此岸(しがん)と言います。彼岸は西に、此岸は東に位置するとの考えから、真東から日が昇り真西に沈むこの日は、此岸と彼岸が最も通じやすい日であると考えられ、先祖供養をするようになりました。

夏至
太陽黄経90度の夏至点に太陽が来た時が夏至です。北半球では太陽の南中高度が最も高く、一年のうちで昼(日の出から日没まで)の時間が最も長くなります。南半球では昼の時間が最も短くなります。

夏至日には、太陽が最も北よりの東から登って、最も北寄りの西に沈みます。
北回帰線上の観測者から見るならば、夏至の日の太陽は正午に天頂を通過します。夏至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で白夜(太陽が沈まない現象)となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で極夜(太陽が昇らない現象)となります。

冬至
太陽黄経270度の冬至点に太陽が来た時が冬至です。北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年のうちで昼(日の出から日没まで)の時間が最も短くなります。南半球では昼の時間が最も長くなります。

冬至日には、太陽が最も南よりの東から登って、最も南寄りの西に沈みます。
南回帰線上の観測者から見るならば、冬至の日の太陽は正午に天頂を通過します。冬至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で極夜(太陽が昇らない現象)となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で白夜(太陽が沈まない現象)となります。

古代には、冬至を1年の始まりとしていました。
それまで日々短くなってきた昼の長さが、この日を境に長く転じていくためです。太陽の力が最も弱まった日が無事に過ぎたことを祝う「冬至祭」は世界各地で行われ、クリスマスも元々冬至の祭りがキリスト教と混ざったものと言われます。

日本では、冬至にゆず湯に入ったり、体の砂払いと言われるこんにゃく、カボチャや小豆粥、豆腐やトウガラシ、どじょうなど「と」の付く食物を食す習慣があります。


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