前十字靭帯損傷復帰プログラム#8週目から11週目まで(ジョグまで)①
今回で前十字靭帯損傷の復帰プログラムを書き始めて8記事目になります。
10〜12記事ぐらいで完結できるかな〜なんて最近思い始めました。リハビリもそうですが、ゴールが見えだすと更に頑張ろうと思えますね!
さて地味で面白味のないリハビリもあと少し。ジョグが出来始めると、行えることが増えてきて、楽しくなりやすいです。
3ヶ月に入るとプロトコルではジョギングが出来るようになります。
今回は前回に引き続き書いていきますが、ボリューミーな内容になるため、3回に分けて書きたいと思います。
8週目から11週目までの目的
関節可動域制限はこの頃には135度から145度程度に解除されていると思います。また装具も外れていると思います。
4週目から11週目までの大まかな目的は同じです。
・筋力強化
・階段などの段差の昇降筋力の獲得
・下肢の支持性獲得(片足軸の支持性含む)
・運動性、連動性の向上
しかしここからは12週目(3ヶ月)でのジョグに向けて穴埋めをしていく必要があります。
ここまでしてきたリハビリとしてジョグをするために足りないこと。それは片足での支持の強化と股関節・膝関節・足関節の3関節の動きの中での連動性です。
これまでに片足支持として片足立ちやパワーポジションでの片足立ちを行ってきました。しかしそれだけではジョグの衝撃には耐えることができません。衝撃を耐えるためにはそれに加え、スプリットスクワットのように股関節と足関節を上手く連動させて膝関節への負担を減らす必要があります。
それではそれぞれのエクササイズを紹介します。
片足での安定性・動きの中の連動性のためのエクササイズ
【カーフレイズ(片足)】
前回紹介したカーフレイズを片足で行い、片足での安定性と下腿の筋力発揮を目的とします。
壁に手をついた状態で片足立ちをします。膝は伸ばしておきましょう
【ヒップリフト】
臀部の筋肉やハムストリングスは術後、落ちやすい筋肉です。そのため、鍛えていく必要があります。
仰向けで寝て、膝を90度曲げます。
足裏で地面を押してお尻を上げます。
あげるときに膝が内に入ったりつま先が外に向いたりしないように膝とつま先は同じ方向(真っ直ぐ)しておきましょう!
このときに大切なのが、肩から膝までを一直線にすることです。そうすることにより、大臀筋をより効果的に鍛えることができます。
動作的に慣れてきたらカカトで押すようにすると、更に大臀筋やハムストリングスに刺激が入りやすくなります。
膝上でチューブを巻いて同様のフォームで行うと中殿筋も一緒に使うことができるので、効果的です。
【シングルレッグデッドリフト】
片足軸で股関節を正しく使うエクササイズになります。
まず片足で立ちます。
その状態から背筋は固定、浮かしている足を後ろへ伸ばしていきながら身体を前に倒していきます。
このときに膝は伸ばしたままではなく、リラックスしておくことが大切で、そうすると股関節を曲げていく段階で膝も自然と曲がっていきます。
背筋を真っ直ぐして行えれば、背筋が床と平行になるくらいでもも裏の張り感を感じることができると思います。それを感じれれば身体を起こしてを繰り返します。
これは片足軸強化もそうですが、もも裏のストレッチにもなります。
以上3エクササイズを書きました。これらは術後8週目ぐらいから行うようにしましょう!
残りの2編では
・踏み込み動作
と
・切り返し動作
を書きたいと思います。
この3編では前十字靭帯損傷の復帰プログラムとしてターニングポイントであるジョギングに向けての段階的なリハビリプログラムを書いています。
タイミング的にとても大切なので、焦らず段階的に行いましょう!
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