新型コロナウィルスと社会の変化

ここ数日、新型コロナウィルス感染を避ける手立てばかりに気を取られて、進むべき道のストラクチャーや、技術をなかなか見いだせなかった。ようやく幾つかのアイディアと進むべき方角が見えてきた。

まず、現在の環境が昨日までの生活や仕事と変わっているのかを整理しておこうと思う。その中から感じる雰囲気をつかめればいいだろう。

生活をする上で、何か物に触れたり人とコミュニケーションを交わすのは、普通の事だ。
朝起きたらドアノブに触れてトイレに入り用を足す。
洗面所では水だけで手を洗い、歯を磨く、シャワーも普通に浴びる。
通勤にはエレベーターで同じマンションの知らない住人と空間を共有し、外に出れば外気温の変化や花粉の影響で、指で目や鼻に触れる。
コンビニでは冷蔵ショーケースから好きなペットボトルを取り出し、店員に手渡しして、スキャンされ、paypayで支払う。
そう、一旦人の手に渡った何かに触れずに生活を営むには難しい環境になっているのだ。

ど田舎の一人暮らしで自給自足の生活ならまだしも、一般的な社会の中でサラリーマンにしろフリーランスにしろ、人が触れた何かと共に生きているのだ。
いまの問題は人が触れた何かを手に取り、その手で鼻や口、目を触るから起きてしまう感染症だ。
人と人との距離を大きく保つ、ソーシャルディスタンシングが確保できたとしても、ドアノブ、エレベーターのフロアボタン、居酒屋やバーのグラス、コンビニのペットボトル、弁当など考えたら一日数百回、いや千回以上何かに触れているだろう。そうなってくると外出そのものが感染リスクを高める行為となる。だから外出自粛が叫ばれるのだ。

幸いにも世の中にはインターネットと言うとんでもないコミュニケーション通信インフラが世界中に張り巡らされている。人間が感染するウィルスはインターネットには進入できない。
SNSとインターネットで出来る人同士や会社間でのコミュニケーションは、通常のリアルコミュニケーションとは違い、全ての意思の伝わるスピードが指数関数モデルと同様に拡散する。よきにせよ悪しきにせよだ。

この特性を理解しておかなければならない。

繰り返しになるが、人が触れたものにウィルスが存在している前提で全ての生活行動を見直す必要がある。そういった環境下で今までのスタイルを劇的に変えてしまえば生き残れるし、満足いく生活もできる。

人とのコミュケーションのあり方を大きく変える。
飛沫感染を防ぐために、日本伝統のあいさつに回帰させる。
目礼だ。
コミュニケーションと情報だけを処理する仕事は全て自宅でインターネットとPCを使用して行う、テレワークとなる。具体的に導入難易度順の業務を挙げてみる。
・経理・会計
全ての現金決済をなくす必要があるが、業種に関係なくそのほとんどは可能だ。そのうえで仕入れ代金支払いや売上入金、預り金、小口支払いなどの処理は承認プロセスと管理体制を整えれば、テレワークも容易に導入できるし必要となる人件費も最大70%は削減可能だ。
・総務
そもそも総務とは人事に付帯したサービスを提供している部門だ。
人が集い働くことで必要になるサービスの為、人の集いを無くしたうえではメールサービスやフロア内の修繕・管理、従業員食堂、福利厚生、ID管理などは殆ど必要なくなる。
・製造
業種によるが、かんばん方式などのライン生産をコンポーネント化し分散させれば人が集中した環境は大きく改善されるだろう。コンポーネント間は消毒プロセスを経て自動搬送により接続する。
品質管理もリモートやロボット、治具を多用した計測管理で現在の品質を維持したまま商品を提供できる。
・営業
リアルコミュニケーションを必要とするセールスが必要だと考える人もいる。間違いではないが、劇的な環境変化において進化せざるを得ないだろう。5G回線やカメラ・音声デバイスを多用したセールスが主流となり、リアルコミュニケーションを求めるセールスは人の持つ心理を利用する者に限定されるだろう。

さて、続きはもう少しの妄想と調査が必要になるので、今回はこれまで。

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