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ファインダー越しの私の世界。

Instagramにあるこのタグが私は大好きだ。
カメラのファインダーを通して見える自分だけの世界。私のそれに「野球」というものが加わったのはつい最近のことだ。

野球とカメラ自体には幼い頃から触れていた。
祖父は生粋の竜党だったし、両親は写真部で出会い結婚したような人たちだ。祖父母の家に遊びにいけば野球中継を見るのが当たり前であり、旅行に行くたびにカメラを持っている両親を羨んで私も必ず写ルンですを買ってもらっていた。

けれどもその両方にのめり込んだのは大学生になってから。自分の自由に使える時間とお金ができるようになってからだった。

大学生になってすぐ、父からお古の一眼を譲り受けた。あの頃はディズニーに通い詰めて風景ばかりを撮っていた気がする。
野球の世界に戻ってきたのはもっとあと。そもそも大学生のあの頃、地方のど田舎に住んでいた私にとっては野球は少し遠いものだった。けれどもそんな私を野球に引き戻してくれたものがある。
それはコロナ禍だ。
外出自粛令のもと、部屋で大人しくしていた私が楽しみにしていたのはドラゴンズの春季キャンプの配信だった。大学の課題を片付けながら見ていたあの配信。大学を卒業して愛知に戻ったら、野球を撮りに行こうと心に誓った。

当時撮っていたディズニーの写真。
今も私はこの場所が大好きだ。

撮った写真を残しておくためにTwitter(今となってはXだけど)のアカウントを作ったのは去年の8月。最初に投稿した写真は今でも1番上に固定してある。長く現役を続けている大島選手ときっとこれからの竜を担う岡林選手が何か言葉を交わしながら並んで走っている写真。つけたタイトルは「受け継がれる意志」
一瞬たりとも見逃したくない。直に目に焼き付けたい、という人もいるけれど、私は実はあまりそうは思わない。選手たちの笑顔や真剣な眼差し。爆発する喜びも噛み締める悔しさも全部、その瞬間を写真に残したい。記者の方たちが撮る写真の方が何倍も素敵だとはわかっているけれど、自分で撮ることに意味がある。あ、いいなと思った瞬間を切り取った写真は、その瞬間の記憶も感情も全てその中に残しておいてくれるから。

声出し応援が解禁されて、来季は幼少期ぶりに外野応援にも行きたいと思う。けれどもきっとこれからも私の好きな野球は「ファインダー越しの世界」に存在し続けるのだ。

「受け継がれる意志」
2000安打のその瞬間も私はカメラを構えていた。
抜けた、確信した瞬間にファインダーは涙で滲んできたけれど。


           ⚾️

そういえば最初は写真を載せてぽつぽつと呟くだけだったあのアカウントは、気づけばたくさんの人と縁を結んでくれた大切な場所になった。
私と同じ、ドラゴンズを大好きな方、大島選手や岡林選手のファンの方、野球のルールや技術に詳しく多くの事を教えてくださる方、たくさんお話しして、時には現地でお会いしてくださった方。
素敵な出会いに恵まれた今年。
皆様本当にありがとうございました。

来シーズンもまたカメラを抱えて球場に向かっていると思いますので、よろしくお願いします!

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