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医師と患者の考える"いい先生"の違い(前編)

外来診療をしていると、必ずこんな会話があります。

「友人が〇〇病だって言われたんですけど、、、
先生、その病気に詳しい"いい先生"知りませんか?」

この質問に答えるのは、なかなか難しいんです。

というのも、
そもそも僕たちが
"いい先生"と思っている先生と
患者さんのいう"いい先生"が違うことが多いからです。

さらに言うと、
患者さんのタイプによって"いい先生"の定義は
変わってくるんですよ。

どういうことか、今回は解説してみます。

医師の考える"いい先生"

いろんな考えの先生がいるので、
絶対そう!
とまでは言えませんが、僕や周囲の同僚の話を例に考えてみます。

やっぱり僕たちが"いい先生"と思う先生とは
・その病気に対する知識や経験が深い
・その分野のエキスパートとして有名
・僕たちとの連携が普段からスムーズにできていて、
診断や治療に困っている患者さんの相談に乗ってくれる
・こちらの紹介意図や行間をくんでくれて診療にあたってくれる

などが挙げられるかなと思います。

専門性の高い医師を僕たちは尊敬する傾向にありますし、
なんだかんだ言って
大学院を出て博士号を取ったり、
〇〇専門医などをとっておかなければと思ってしまうのは、
そのことがかなり影響してると思います。

同様に
経験豊富なこの先生に紹介しておけば間違いない!
という安心感
も紹介する上ではとても重要な要素です。

また、
具体的に過去に僕たちを助けてくれた先生のことを、
無条件に"いい先生だな"と思うのも、当然ですよね。

最後の部分は、
超絶ハイレベルな話ではありますが、
紹介状には書いていない(書けない)事情まで組みつつ、
患者さんとやり取りしてくれる先生は、
いい先生だなと心から尊敬します。(自戒)

いっぽう、
冒頭のように
「いい先生いないですか?」と尋ねられた場合、

患者さんの思い浮かべる"いい先生"の条件には
少し違う要素が加わるように思っています。

長くなりそうですので、後編に続きます。

つづく>

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