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第3章 躁鬱の波を把握&小さくするツール / 気分指標・睡眠時間を記録する

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双極症のままで私らしく生きる!
双極症のための「神田橋語録」を世界に広める!

オーキドなつみ( アメブロ / X / Instagram )

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双極性障害とうまく付き合っていくためには、躁鬱の波が来た時に対処するのはもちろんですが、普段からの自己管理が大切だなと個人的には思います。躁鬱の波を客観的に把握したり、小さくするためのツールを持っておいたり。

私はSNSで多くの双極性障害の方と交流させていただいていますが、病気とうまく付き合っていらっしゃる方は、それぞれ自己管理方法を確立されています。

すべての自己管理方法が正解というわけではなく、いろんな情報の中から、無理なく自分に取り入れられるものを実行してみるとよいと思います。

私も実際に行っている自己管理方法をシェアさせていただきますので、1つでもやってみたい!というものがありましたら、ぜひ取り組まれてみてくださいね。

◇ 気分指標・睡眠時間を記録する


私はスケジュール帳の年間スケジュール欄に、その日の気分指標を+2~―2のレンジで書くようにしています。


年間スケジュールに入れておくと、見やすいです!

また、排卵日から生理前に調子が悪くなることも多いので、排卵予定日と生理予定日にマークを付けています。

こうすることで、毎日自分がどの気分指標だったか振り返ることができます。

また、波のペースが分かったりもします。どれくらいの頻度で躁と鬱が来るのか、躁の後に鬱が来ている、最近は安定している、など。

年間スケジュールに書き込むことで、生理の影響や季節の変わり目などの影響を見ることもできます。

私は夜ご飯を食べて、洗い物などの家事が終わり、主人と子供たちがお風呂に入っているタイミングで記入するようにしています。
もう1つ記録しているのは、睡眠時間です。双極性障害にとって睡眠時間の管理はとても大切です。私の場合、鬱になれば過眠傾向になり、躁になれば睡眠が短くなります。とても分かりやすい指標です。

実は、日本うつ学会の双極性障害委員会でも、気分指標や睡眠記録を取ることを推奨されています。紙のフォーマットもあります。

●付録:睡眠・覚醒リズム表
https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/gakkai/shiryo/data/suimin_kakusei_rhythm.pdf

しかしながら、毎日紙に書いていくのは、本当に面倒くさく、私は続かなかったです……。(現在、基本に立ち返って再チャレンジ中!)

そこで導入したのは、睡眠記録が取れるスマートウォッチです。私はFitbitを愛用しています。腕につけて寝ていれば、勝手に就寝時間と起床時間を出してくれるので、とっても便利です。アプリで1週間・1か月のデータを並べてくれたりもします。

もちろん、記録するだけでも十分効果はあるかと思いますが、私のおすすめは、受診のタイミングでデータを整理し、振り返りを行うことです。

やり方としては、次のようにします。

①    就寝時間・起床時間・睡眠時間・気分指標を、エクセルの表に打ち込む(手書きでも可)

②    自分で決めた就寝時間・起床時間・睡眠時間に対して、
・就寝が1時間以上早い・起床が1時間以上遅い・睡眠時間が1時間以上長いところに水色のマーカー
・就寝が1時間以上遅い・起床が1時間以上早い・睡眠時間が1時間以上短いところにピンクのマーカーを付ける

③    気分指標がマイナスのところに、水色のマーカー
プラスのところにピンクのマーカーを付ける

④    コメントがあれば記入(仕事が忙しかった、風邪を引いた、など)

マーカーを付けると、一目瞭然!
最近睡眠時間を見直して、20時就寝、4時起床をスタンダードに変えました

の中で一番大切なのは、【マーカーで色を付ける】ことです。

調子のいい悪いが、一目で分かるようになります。

この紙に少しコメントを付けて、先生にお渡しすれば、短い診察時間でも病状説明もとっても楽に、しっかりとすることができます。私の主治医からもこの方法を、自分の状況を客観的に捉えられていていい、と褒めてもらいました。

睡眠時間を打ち込んだりするのは面倒……と思われる方は、前の年間スケジュール表に書いた気分指標に、マーカーで色を付けるのだけでも、分かりやすく伝えられると思います。

前にも述べましたが、調子がいいのか悪いのか、自分の状態を客観的にみることはとても大切です。

例え「あぁ動きすぎた……」と失敗したとしても、その反省をもとに、「休憩を取ろう」など次に繋げることもできます。

少し面倒に思われるかもしれませんが、もしご興味を持たれたら、ぜひやってみてくださいね。


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