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なぜ人は太りやすく痩せづらい?

人の歴史は飢餓との戦い

太古の時代より人はつねに飢餓と戦ってきた。
人は食にありつけるときにたらふく食べて脂肪を体に貯め、いつになるか分からない次の食事まで脂肪を少しずつ取り崩して飢えをしのいで来た。
その過酷で長い年月を生き抜き、知らずうちに人の遺伝子にその攻略法は刻み込まれていた。

人が生まれて約700万年、食べ物が余る飽食の時代と言われるのはたかが直近の約50年。人の歴史を100m走のコースに例えると、飽食の時代はゴールテープの厚みほどの長さでしかない。あまりの短さに攻略法を書き換えるスキはなかった。
こうして飢餓という宿敵がやって来ることがなくても人は攻略法どおりに脂肪を貯め続け、気づけば肥満という新手の強敵を引き寄せてしまいました。

では、いつになったら攻略法は書き換えられるのか?
いずれその時期が来るかもしれないが、今の段階では見当もつかない。
現にそのお陰で災害や遭難から生還できた人は少なくない。また、地域に差こそあれ、2020年の報告によると世界の飢餓人口は8.9%もあることをも忘れてはならない。つくづく自分の生まれ育った環境に感謝です。
いつ再びやってくるかわからない宿敵に備え、当面のあいだ攻略法が書き換えられることはないでしょう。

体の家計簿

消費カロリー < 摂取カロリー ⇒ 太る
消費カロリー = 摂取カロリー ⇒ 維持
消費カロリー > 摂取カロリー ⇒ 痩せる

人が太るか痩せるかはすべてカロリー収支で決まる。
「消費カロリー < 摂取カロリー」であれば太るし、その逆ならば痩せる。
単純明快な理論だけど、なぜかそう上手くはいかない。

家計に例えると理解しやすいと思います。
その日暮らしのおうちを想像してみましょう。
収入に余裕があるときには多少の贅沢をするかもせれないが、収入がなくなった時に備えて余ったお金は貯金にまわします。いざ収入が減ったり失業したりするときは、貯金を取り崩しながら再び収入を得て余裕ができるまで、出費を切り詰めて簡素倹約な暮らしを強いられるでしょう。

だから人は太りやすく痩せづらい

お気づきでしょうか?
痩せるためには「消費カロリー > 摂取カロリー」という状態を維持しなければならないが、摂取カロリー(収入)を減らすと消費カロリー(出費)も減るというジレンマが存在すること。
これが「痩せづらい」負のスパイラルです。

間違いなく、人は太りやすく痩せづらい。
しかし、予備知識を持っておけば回避方法も対処方法もあります。
今後の展開の中でそれらについても触れていきたいと思います。

では、次回もお楽しみに。
“ 一時の減量より一生の健康 ”

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