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ヨーロッパでは古くから有名なオゾン療法

  1. オゾン療法とは?

  2. オゾン療法の投与方法

  3. オゾン療法の有効性

  4. オゾン療法の適応症

1. オゾン療法とは?


オゾン療法というのを聞いたことありますでしょうか?

オゾンというと、オゾンホールのオゾンが浮かび、なんか環境に悪いものというイメージがあるかと思います。

ただこのコロナ禍においては、オゾンの殺菌、抗ウイルス効果などが注目されていたりしてなんとなく役に立つものかなというイメージも出てきたかなと思います。

オゾン療法とは、簡単に説明するとオゾンという気体を使って体の抗酸化力をあげたり血流をあげたりする治療です。

オゾンというのは、化学式ではO3です。オゾン発生機を用いると酸素O2から作ることができます。
地球の上空にあるオゾンは自然に作られたもので紫外線や宇宙線など宇宙から地球に悪影響を及ぼすものを守ってくれています。

オゾンは1840年に発見され、独特の臭いがあるのでギリシャ語で臭うozeinからozoneと命名されました。

第1次世界大戦や第2次世界大戦の時に、オゾンが医療として使われたり、また真逆で虐殺に使われたりという過去があります。
オゾン自体は使い方によって治療にも使えるし、使い方を誤ると傷つけることにもなるわけです。

オゾンを治療で使う場合は、極めて少ない濃度を使います。高濃度にすると体に障害が起こることがわかっています。

オゾンを使う治療は一般的に酸化療法と言います。酸化療法とは、体に微量な酸化ストレスを与えることで、体が持っている抗酸化力や免疫力を上げることです。

2.オゾン療法の投与方法

オゾン療法は、体の様々なところに使うことができます。歯科ではよく歯のところの殺菌にオゾンを使われていますし、関節の炎症などもオゾンを関節内に注射することで関節の痛みが消えたりします。
一般的に多いのが、血液をある特殊なボトルに100mlほどを戻して、そこにオゾンを反応させてオゾンが酸素に完全に変わってから血管内に戻すという大量自家血療法、いわゆる血液クレンジングというものです。
あとは、腸の中にオゾンのガスを注入する方法もあります、これは血管が細くて血液が取れない人や動物などで行われていることが多いです。

血液クレンジングが一度バッシングを受けたことがありますが、あれは経験が浅い医師が行なってトラブルを起こしたことが発端となっておりクレンジング自体が問題ではないです。血管を扱う手技であり慎重に行いかつ経験がないと問題が起きる可能性が高くなります。

私は自分の母親の末期癌の治療の時にオゾン療法を初めて取り入れてました。それから患者さんにもオゾン療法については9年間行なっており様々なノウハウは蓄積されております。オゾン療法を医師に指導する資格もいただいており、患者さんは安心して受けていただけると思います。

3. オゾン療法の有効性

自分自身も定期的に血液クレンジングを受けていますが、やはり受けたあとは疲れたところがスッキリします。
特に自分は血管系にストレスの影響が来る遺伝子タイプなのでオゾン療法はかかせないですね。

オゾン療法では、血液の状態が変化するので血流改善、免疫力改善などが見受けられ、特にがんの患者さんにとって体の環境を変えるために必要です。

がんの状態では血液がかなり酸性に傾いており、がんが増殖していく状態になっております。食事療法やサプリメントなどでもアルカリ性に変えることはできますが、がんが進行している場合それでは追いつけないことがあります。
その場合、オゾン療法を繰り返して行うと血液がアルカリの状態になり、がんが増殖できにくい状態にすることができます。

あとは、血管を拡張するNOが増えることがわかっており血流を改善させることができ、血管の病気や予防にも有効です。

体全体的には抗酸化力が上がるので、活性酸素による疲労やアンチエイジングにも有効です。


4. オゾン療法の適応症

日本でオゾン療法を医療として確立させるために医師への研修を行ったり学術的な役割を担っているのが日本酸化療法医学会というところになります。
そこが出しているオゾン療法に対して適応がある疾患が以下の通りになります。

日本酸化療法医学会より引用

私もこの学会で数回発表させていただいておりますが、オゾン療法をすると血液の状態がすごく良くなり血液のドロドロ状態が改善されたり、抗酸化力も数値で上がってくることを発表させていただいております。

ヨーロッパでは多くの国で行われており、エリザベス女王など英国の皇室の方もアンチエイジングとして行なっていたことで有名です。
ドイツでは血流の改善で保険適応となっております。

このコロナ禍になってからヨーロッパから新型コロナウイルスの治療としてもオゾン療法の有効性の論文が出てきており、もっと医療として日本でも普及すべきものの一つと思います。

治療だけではなく、予防医療という観点からもオゾン療法は未病の状態を改善させるための療法として大変意義のあるものと思われます。

例えば、抗酸化力を上げることになるのでがんや老化にも対応できますし、血管の状態を良くすることで血管の病気を予防することができます。免疫力も上げることができるのでこれからの時代にも非常に重要になってくる治療法ではないかなと思います。

興味のある方は、私も含め日本酸化療法医学会から認定されている医師など専門の医師にご相談ください。

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