中学受験をしない選択【女医が思う子育て#3】
前回予告した我が子に中学受験をさせない選択をしたお話をします。
ここ数年、少子化の波を上回る中学受験者数増加のビッグウェーブ。
医師である私は都内公立小学校→中学受験→私立中堅女子校→医学部進学という道を辿りました。
当時は都内とはいえ、中学受験をする子は公立小学校のクラスに1人いるか否か程度でした。
それが今や首都圏では5人に1人は中学受験をしているそうな。(首都圏模試センター調べ)
都内に限るともっとたくさんの割合が中学受験という選択をしていることと思います。
我が家のお話に戻ります。
中学受験をしない方向性で考え始めたのは子が幼稚園年中のときです。
教育ママ界隈ではだいぶ遅いほうだと思います。
なぜ遅れたかというと、公立小学校→中学受験コースという固まった意向をすでに持っていたからです。
その意向が覆ったのが年中のときだったわけです。
私の思う公立小学校に通う最大のメリットは「家から近いこと」でした。
私は小学生のときに放課後ランドセルを玄関に放り投げて、秒で外に遊びに行ってました。
そんな生活を自分の子にもさせてあげたいと思っていたため、放課後に近所のお友達と遊ぶ環境を与えたいと思っていました。自分の町でかくれんぼをするとか公園をハシゴするとか最高の日々でした。
また、様々な家庭環境が世の中にはあると知ることができました。実際、遊びにいったお友達のおうちが狭すぎて子どもなりにショックを受けたこともありました。自分の置かれた環境が当たり前ではないんだ、と。
そういう点で公立小学校でしか得られないものがあると思います。
しかし、ハッと気づいたんです。
うち、共働きじゃん。
え、ってことは学童じゃん。
放課後もずっと学校にいるのか。
じゃあ別に学校が近所である必要なくない?
そういうわけで私立小学校という選択肢が突如舞い降りてきたのが年中のときでした。
さらに以下理由が中学受験をしないという選択の後押しとなったのです。
①元々中学受験の詰め込み勉強に疑問を抱いていた。
②受験にあてる約3年間って子の人生においてとても大切な時期だ。
―そんな大切な時期に受験勉強に時間を割いていていいのだろうか。
③我が家の教育方針で「学歴」が決して上位ではない。
―偏差値のいい大学に入るには偏差値の高い中高一貫校を中学受験するのが確率的には高いんだろうけど、、いい大学に入ることをゴール設定にしていない。
平たく言うと、
【人生の大切な時期に、受験勉強で時間を奪われる選択をしない。】
という流れで、我が家は中学受験をしない選択をしました。多分(*)。
(*)日々子どもの様子を観察して思考が変わっていくので、”現段階では”と注釈しておきます。
世間がまだまだ学歴社会であることは十分に理解していますし、学歴はあった方がいいと思っています。
その一方で、学歴が日々の仕事内容や対人関係、幸福度に相関していないケースに出会うことが少なくないなぁと感じています。
そこで、私が今意識しているのが家庭での取り組みです。
ほんとに地道で細かい内容になってくるので少しずつ紹介していく予定でいます。とにかくトライアンドエラー、子の反応をみてフィードバックを受けてマイナーチェンジの日々です。
暑すぎて今年の夏がすでに思いやられる。
でもビールが美味しい季節になるのはうれしい。乾杯!