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体調悪い時に何を食べたら良い?

こんにちは、Dr.K(ドクターコージ)です。
最近、コロナやインフルエンザが流行っています。

感染予防や感染対策については記事にしていますので、参考にして頂けたらと思いますが、「体調悪くて食欲無い時に何を食べたら良いですか?」と言うことをよく聞かれます。

現代医療では、「脱水補正」「塩分補正」「解熱」などが当たり前であり、それをしないことは人として医師としてあり得ないとも言われます。その延長線上で「毎日何かしら口にしないと体力が落ちる」と言うイメージが強い方が多いです。

酷い脱水症状になってる様な場合に点滴で水分と塩分を入れると楽になる、と言う経験をした人もあるでしょうが、胃腸炎や呼吸器感染症にかかり始めで食欲が無い場合には、無理に何か食べるよりも食べないで休んでいた方が辛くなかったりします。喉が乾けば水やお茶を適度に飲んでおけば大丈夫です。

「食べないと栄養失調になるし、水分を摂らないと脱水になる」と言うのは、1週間全く食べなかったり、丸一日とか二日以上水を一滴も飲まない様な状況の場合です。普段から飽食で体脂肪率二桁あり水分もよく飲めてる方が、2-3日食べなかったり飲む水が少なくても、問題無いことがほとんどですし、むしろ体調が良く感じる場合もあったりします。

薬を飲む為にフルーツやゼリー、プリンをとりあえず食べる、と言うこともよく行われますが、そもそも薬では感染症の多くは治りませんので、無理に使う必要は本来はありません。現代医療では、病気を診断して薬を処方することで利益を出してますから仕方ないのですけれども。

ちなみに薬を飲む場合でも、無理に食べる必要はありません。糖尿病の血糖値を下げる薬の場合は、食事で血糖値が上がる前提で使う物なので、食べられない時は飲まない様にしましょう。

そして自分の体に合わない食事は、自然に吐いたり下痢して出す様になっています。なので、「食べても吐いちゃう」様な場合には、食べた物が合わないか、食べない方が良い、と言うことなんです。食欲がある場合でも、吐いてしまう物はやめておきましょう。

「食べたくない」とか「好きじゃない」食べ物も、その人に合わない食材であることが多かったりします。例外として、精製糖質(糖、炭水化物)や精製旨味調味料、アルコールなどで人為的に脳を刺激している様な場合には、体に悪くても依存して常食する傾向があるので注意が必要ですけどね。

ちなみに精製旨味調味料として有名な「グルタミン酸一ナトリウム(Mono Sodium Glutaminate, MSG)は発癌性や「中国料理店症候群 Chinese Restaurant Syndrome」として報告された神経症状を引き起こす、有害物質扱いされる事が多いですが、科学的には「旨味」を感じる食材に自然に含まれているアミノ酸の一種で、常識の範囲内で使う分には毒性は無いと言うことも言われています。製造工程も微生物を使った発酵と抽出であり、初期の様な化学合成は現在行われていません。

【参考記事】

とは言え「毒性が無いから健康に良い」と言う訳でもありません。本来は旨味を感じる食材にはその他に様々な栄養素が含まれ、それを体が必要な時に食べるのが自然なので、旨味成分が含まれない(=栄養に乏しい)料理にグルタミン酸を添加して強い旨味を感じさせると言うのは不自然です。
慣れてしまえば強い旨味刺激が無いと美味しく感じなくなるので使い続けることになり、リピーターにさせると言う意味では飲食業界にとっては、神の様な存在ですけどね。

話が脱線しましたが、食欲が無かった人の体調が回復し始めて、何か食べたいと言う場合にお粥や素うどんが使われることが多いですが、精製糖質であるデンプンが主体なので、出来ればアミノ酸やビタミン・ミネラルが豊富な出汁スープの方が体力回復には良かったりします。
食べない期間が長かった場合は、最初は具なしにして、お腹の調子に問題なければ少しずつ具を増やしていけば良いです。面倒な場合には、出汁粉と味噌などをお湯で溶いた物でも十分です。苦手じゃなければ、酒粕や米麹をお湯に溶いても悪くないですね。

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