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自宅での行動まで管理して何がしたいの?

先刻,「目的と手段を取り違えないために」を書いたのだけど,なぜ書いたかというと,NHKのニュースで「テレワーク 働きぶりの“見える化” 導入広がる 新型コロナ」というのを見掛けたから.

ちょっと引用すると...

昼食などで休憩に入るときも、そのつど、「退席」と「着席」のボタンをクリックすることで、休憩時間も1秒単位で記録されます。・・・さらに、このシステムでは、社員が「着席」のボタンを押して仕事をしている間の、パソコンの画面がランダムに撮影され、上司に送信される仕組みもあります。いつ画面が撮影されるか社員には分かりません。
(2020年4月24日 21時55分)

これ,管理することが目的になってませんかね.組織として,あるい個人として,「成果をあげる」という目的が消え失せてませんかね.組織内にしか目が行っていないし,外への貢献なんてまったく無視してるでしょ.

これで長期的なパフォーマンスが上がるわけがないと思う.少なくとも,知的生産性を求められる人達を管理するのに適した方法ではないと思う.

ドラッカーは成果をあげるために身につけておくべき習慣的な能力を5つ挙げてますけど,その2つ目はこれですよ.

外の世界に対する貢献に焦点を合わせることである.仕事ではなく成果に精力を向けることである.
ピーター・F・ドラッカー,「経営者の条件

この反対方向に向かっているようにしか思えないわけです.それでいいんですかね.手段が目的になってしまってませんかね.

そんなことを感じたので,目的と手段について書きました.

© 2020 Manabu KANO.

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