「サクリファイス」そこまでするのか(絶句)
普段,小説を読むことは滅多にないのだけれど,某所で紹介されていて面白そうなので読んでみた.
カバーを見ての通り,自転車ロードレースを題材にした小説だ.漫画&アニメ「弱虫ペダル」はロードレースに縁のなかった人達がロードバイクに興味を持つきっかけを作って話題になった.そんな感じの青春小説かなと思い,読み始めた.しかし,とんでもなく壮絶だった
近藤史恵,「サクリファイス」,新潮文庫,2010
自転車ロードレースはチーム競技だ.エースを勝たせるために,その他のメンバーは捨て駒になる.彼らをアシストという.アシストはエースの風除けになって力尽きるまで走る.エースの自転車がパンクすれば自分のタイヤを差し出す.レース中にだ.
「サクリファイス」の主人公はプロチームに所属して,そんなアシストを務めている.
サクリファイス=犠牲.
なるほど,そういうことかと思った.でも,全然違った.そうじゃなかった.
衝撃的な結末.これは,自転車ロードレースを舞台にしたミステリー/サスペンスだ.とても面白かった.なので,続編「エデン」もすぐに読んだ.
© 2021 Manabu KANO.
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