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伊勢・鳥羽・志摩を一泊二日でサイクリング

近鉄特急に乗って,志摩半島までサイクリングに行ってきました.一日目は伊勢から志摩の南端まで92.2km,二日目はそこから賢島までの44.7kmです.一日で走れない距離ではなく,元々は日帰りで行くつもりでしたが,勤務先関係のオンラインイベントに参加する(それなら折角なので伊勢海老も食べまくろうと目論んで)という事情もあり,一泊二日にしました.

結果的に,この判断は正解でした.リアス式海岸のアップダウンを舐めてはいけないというのが教訓です.

能登半島一周以来,2ヶ月以上ぶりの宿泊サイクリングです.

サイクリング1日目:伊勢ー鳥羽ー志摩

1日目は,京都駅から近鉄特急で輪行し,伊勢市駅からサイクリングを開始しました.利用したのはビスタカーEX.4両編成の中間車2両が2階建てになっていて,今回はその2階席を予約しておきました.

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車内はガラガラです.朝食は,有田みかんサンドとミルクティーです.朝5時起き(睡眠時間4時間)だったので,途中は爆睡していました.

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伊勢市駅で下車.近鉄とJRの駅が隣接しており,伊勢神宮に参拝する人は,JR伊勢市駅側から外宮に向かいます.私はそのまま近鉄駅側から出ました.小さな駅舎です.

今回は時間の都合で伊勢神宮には参拝しませんでした.参拝するときには,スーツを着て御垣内参拝(特別参拝)をします.

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最初に立ち寄ったのは,みちひらきの猿田彦神社.ここで二日間の安全走行を祈願しました.

天孫降臨を啓行(みちひらき)された猿田彦大神は、高千穂に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を御案内した後、天宇受賣命(あめのうずめのみこと)と御一緒に本拠地である「伊勢の狭長田(さながた)五十鈴の川上」の地に戻り、この地を始め全国の開拓にあたられました。

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神宮.伊勢神宮内宮の宇治橋鳥居.今回はここまで.宇治橋は渡らず先を急ぎます.

およそ2000年前、垂仁天皇の御代から五十鈴川のほとりに鎮まります皇大神宮は皇室の御祖先であり、我々国民から総氏神のように崇められる天照大御神をお祀りしています。内宮の入口である宇治橋をわたり、玉砂利を敷き詰めた長い参道を進むとそこは神域。「心のふるさと」と称される日本の原風景が広がります。

修学旅行生も含めて,おかげ横丁も結構な人出でした.

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碧志摩メグの痛車.

碧志摩メグとは?
三重県伊勢志摩の伝統産業であり、全国的に後継者不足で衰退しつつある海女業の活性化と、地元三重県をもっと盛り上げて観光客に来てもらいたい!という想いを込めて生まれたご当地萌えキャラクターです!

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二見興玉神社夫婦岩.ここの祭神も猿田彦大神(興玉大神:おきたまのおおかみ).とにかく風が強かった.

皇大神御神幸の途次二見浦に着船せられまし節
倭姫命の御尋に大若子命『速雨の二見國』と御答へ申し上げる。
その『速雨の二見國』の夫婦の立石に引きわたす大注連縄の間を通し
東海の海上より暁の雲を突いて さし昇る旭光を拝迎し
その先の興玉神降臨の霊石を遥拝されたことに当社の創始をみる。
禊祓、災厄穢れを清める 「おきたまさま」と慕われる大神様は
名勝『二見の浦』の大自然の風光美とともに二見興玉神社
御祭神として尊大なる御神徳を古代より今日まで寄せ給ひ輝き坐して鎮まります。

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パールロード沿いにある鳥羽竜化石発見地.大型草食恐竜ティタノサウルス類の骨の化石が発見されたのが1996年.もちろん,鳥羽で発見されたので「鳥羽竜」という愛称です.ここ鳥羽竜化石発見地には,鳥羽竜の足跡の実物大模型が設置されています.

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浦村町今浦と本浦を結ぶ,1973年竣工の麻生の浦大橋.青い空と青い海,そこにカキ筏が並ぶ景観が素晴らしいです.

このあたりは牡蠣の直売所や食事処が多くあります.今回は「浦村かき かき太郎」で生牡蠣とカキフライを食べました.

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鳥羽展望台.写真では確認しづらいですが,右奥,遙か彼方に安乗崎灯台,さらに先に大王崎灯台があります.そこまで行きます.

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ソーシャルディスタンスを確保するトイレ.鳥羽展望台にて.

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赤色が美しい的矢湾大橋.的矢湾のザ・リアス式海岸です.平坦なわけがありません.ずっと上って下ってを繰り返します.

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安乗崎灯台(あのりさきとうだい).この灯台は,参観寄付金300円を納めると,登ることができます.

今からおよそ330年前の延宝9年(1681年)に、徳川幕府が船の道しるべとして、燈明堂を建てたのが安乗埼灯台の始まりです。当初は約3mの高さの塔上に油紙で囲った灯籠を置き、この中で菜種油を燃やす仕組みのもので風雨の激しい折には薪を燃やしてたといいます。

同地にイギリス人R.H.ブラントンにより洋式灯台が建てられたのは、明治6年(1873年)4月1日、全国で20番目の灯台ですが、使用したレンズは我が国初の回転式フレネル式です。

その後、海蝕等による地盤の崩れにより2度にわたり後退を余儀なくされ、昭和23年現在の位置に四角形鉄筋コンクリート造りで建替えられています。

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大王埼灯台.この灯台も参観寄付金300円です.

「伊勢の神前、国崎の鎧、波切大王がなけりゃよい」と船乗たちに恐れられた大王崎は、志摩半島の東南端にあり、遠州灘と熊野灘の荒波を二分するように突出した海の難所として知られていたところです。 そのため、早くから灯台の建設が望まれ、1927(昭和2)年5月16日、灯台局直営で着工、同年10月5日点灯を開始しました。総工費は当時の36,221円94銭でした。灯台は太平洋戦争、伊勢湾台風など幾多の苦難に遭遇してきましたが、1978(昭和53)年12月に半世紀振りに灯塔の大改修を行い、現在の姿になりました。

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大王埼灯台から和具漁港近くの宿に向かう途中,パッと視界が開けると,海の向こうに夕陽が見えました.とても美しい奥志摩の日没です.

しかし,グズグズしているわけにはいきません.日が沈んだら,あっという間に真っ暗になります.宿へと急ぎます.

サイクリング2日目:志摩

2日目は,和具漁港近くの宿から出発して,ともやま公園桐垣展望台と横山展望台を経由して,賢島を目指します.

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朝ですが,ゆうやけパール街道を走ります.前日に比べて一気に気温が低くなりましたが,よい天気に恵まれて,海沿いを快走です.

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志摩のサイクリングコースにはこのマークがあります.必ずしもこのマークに従って走りはしませんでしたが.

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志摩パールブリッジ.左手が英虞湾です.

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ともやま公園桐垣展望台.英虞湾の東側にある展望台で,夕陽スポットとして有名です.正面に間崎島,右手に賢島,左手に前島半島があります.

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ともやま園地登茂山展望台.桐垣展望台の近くにある展望台で,ここからも美しい英虞湾を一望できます.

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一気に北上して,英虞湾の北にある横山展望台まで来ました.ところが,横山ビジターセンターから横山展望台に至る道は二輪車走行禁止です.サイクリストには厳しい場所ですね.車道沿いの歩道は凸凹していてビンディングシューズでは極めて歩きにくいので,別ルートで横山展望台を目指したところ,他には誰もいない山道を登ることになってしまいました.所々,紅葉が綺麗でした.

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横山展望台からの英虞湾の眺めです.この写真では素晴らしさが伝わりませんが,展望デッキに出た人が「おぉー!」と感嘆の声を漏らすくらいには壮観でした.

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安乗崎灯台や横山展望台には,このサイクルスタンドが設置されていました.サイクルスタンドがあるのはとても有り難いのですが,横棒の位置が高いです.めちゃくちゃ高いです.完全に前輪が浮いています.

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賢島大橋を渡って,賢島に入ります.最終目的地の賢島駅までは数百メートルです.

横山展望台から賢島に向かう途中で,にわか雨に降られました.事前の天気予報では晴れのはずが...天気予報はあてにならないというのが2つめの教訓です.

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近鉄賢島駅.昼過ぎに賢島駅に到着しました.本来なら夕方までサイクリングするのですが,この日は14時からオンラインイベントがあり,それに参加するために早々に輪行モードに入りました.

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賢島駅には,京都・大阪・名古屋に向かう様々な特急が来ます.左の青と白の車両は近鉄観光特急しまかぜ,カフェ車両もあります.右の赤と黄の色違いの車両は伊勢志摩ライナーです.

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今回は,伊勢志摩ライナーで賢島から京都に戻りました.乗り換えなくてよいので楽です.

ウァン本店の豚饅と栗入り餡饅

手作りぶたまんウァン本店で,豚まんとあんまん(栗入り)を食べました.ウァンの餡饅(栗入り)は,2018年にマツコ&有吉 かりそめ天国で絶賛されて,全国的に有名になったようです.

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ウァン本店は,伊勢市二見町,夫婦岩表参道の入口近くにあります.

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豚まん.評判通り,美味しいです.

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あんまん.栗入りです.美味しいです.

二見興玉神社と夫婦岩に行く機会があったら,食べる価値あります.

かき太郎の生牡蠣とカキフライ

麻生の浦大橋の近くには,牡蠣の店が集中しています.今回は,麻生の浦大橋の南側,パールロード沿いにある「浦村かき かき太郎」で生牡蠣とカキフライを食べました.

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かき太郎の手前にある「英治丸かき直売所」も候補でしたが,こちらは平日だからか閉まっていました.

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生牡蠣.食べるのは超久しぶり.美味しかったです.

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焼き牡蠣が食べたかったのですが,焼き牡蠣は土日のみとのこと.仕方なく,カキフライにしました.こちらも美味しかったです.

牡蠣ご飯を食べているお客さんも多かったです.他にもカキグラタンなどもあって,かなり悩みましたが,生牡蠣とカキフライにしました.

名物の和菓子

赤福があまりにも有名ですが,伊勢には他にも名物の餅などがあります.

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赤福本店

赤福本店の建物は明治以来140年余り、大切にして参りました。
伊勢らしい切妻屋根は間口を広げるために高くし、正面に掲げた横書きの大きな看板には金色で赤福の二文字。妻入りの軒先にかかる海老茶色ののれんをくぐると、朱塗りのかまどから湯気が立ち昇っています。地元三重県産の番茶を焙じる香ばしい薫りが広がる店内では、餅入れさんと呼ぶ女性職人が繊細な指先で、赤福餅の三筋の清流を一つ一つ真心こめて形づくります。

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二軒茶屋餅 角屋 本店

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二軒茶屋餅.あずき餡の入った薄皮餅にきな粉をまぶしてあります.

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旭家 酒素饅頭製造本舗

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酒素饅頭.酒や酒粕を使用せず,米糀を自然発酵させた生地で,自家製つぶしあんを包んだ饅頭です.

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五十鈴勢語庵.二見浦 岩戸の塩ようかん

きんこ芋工房のプレミアムパフェ

安乗崎灯台園地にあるきんこ芋工房上田商店で,きんこ芋プレミアムパフェを食べました.

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基本はソフトクリームですが,ぎんこ芋の合わせ最中が突き刺さっているなど,迫力があります.「きんこ」と「ぎんこ」は芋の種類が違います.

志摩の上田商店「きんこ」にベニハルカ使った姉妹品「ぎんこ」登場
「きんこ」は、サツマイモの一種「ハヤトイモ」を加工した干し芋で、海女がオフシーズンの冬場に作る郷土食材として昔から知られている保存食。ナマコを干したものが「きんこ」と呼ばれ、その姿が似ていることから同じように呼ばれてきた。

創業45年の同店は、砂糖や人工甘味料などを一切使わない、甘く柔らかい「きんこ」を作ろうと1974(昭和49)年から1980(昭和55)年までの6年間研究を重ね、独自の製法で完成させた。同店は、加工場に隣接する販売店として一昨年12月にオープンした。

志摩地方では生産量が少ない希少なハヤトイモだけを使う「きんこ」に対して、新商品の「ぎんこ」は、焼き芋などで人気の高いサツマイモ品種「ベニハルカ」を使う。

宿泊と伊勢海老三昧の食事

今回は,料理旅館 新和具荘に宿泊しました.

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刺身とてこね寿司
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伊勢海老の刺身
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伊勢海老の天麩羅
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焼き伊勢海老
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すき焼き
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茶碗蒸し
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翌日の朝食.伊勢海老の味噌汁.

一泊二日の伊勢鳥羽志摩サイクリングを満喫しました.

© 2021 Manabu KANO.

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