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家で何が起きているのか?あずかり知らぬ

伝えること、理解いただくこと、そして実行してもらうこと。これらにはギャップがある

患者さんに「傷はよく洗って」と伝えます。

しかしながらこちらの思惑通りにはなりません。びっくりするほどに傷に垢をためている人もいるのです。かさぶただらけの人もいます。

かと思えば傷の安静に無頓着で縫合の糸が半分以上落ちていたり。こちらが期待したとおりに実行されていないのです。あれほど確認しながら言ったのに…

薬を一回1錠一日3回食後に。これはわかりやすいです。ですが「傷にストレスをかけすぎない範囲で清潔に保つよう洗浄してください」と言われたらどうでしょう?解釈に相当幅がでそうですよね。

説明する側は明確なイメージがあるのですが受け止める側は正確には受け取らないものです。

更にこれに追い打ちをかけるのが実行することの難しさ、それを確認することの難しさ

こちらの指示をどう受け止めて実行してくれているかどうか、医療側は関与もできないし知る由もない。「あずかり知らぬ」なのです。

医師が患者に接する時間など患者時間の0.1%にも満たないです。医師が患者を始終監視することなど土台無理な話。

先程申し上げた「薬を一回1錠毎食後」。実はこれすら確実に実行されているかどうかわかりません。自分のことですが過去に処方された薬最後まで飲みきった事はありません。実にいい加減なものです。

そう考えるとですね。。。。

医師が患者をコントロールするなんてことは夢のまた夢の話なのではないかと。

つまり医療側の介入の限界を早々に認めること。患者さん本人に主体性を持ってもらうこと。それでも指導通りできないこともあるけどそれも想定しておくこと。それを受け入れる(許す)こと。

う〜ん気の遠くなる話。

これをサポートする第三者がいると助かりそうと思うのですがいかがでしょう。

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