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大学の授業が「つまらない」理由

学生のみなさんから「質問箱」でいただく質問の中には、少なくない割合で、大学の授業に対する「つまらなさ」に関するものが含まれています(下記はその例)

いったいなんなんでしょう?

大学の授業が「つまらない」理由の大半は、もちろん教員の側にあります。大学の教壇に立っている人の多くは、研究をしてきてその結果として、大学教員という職に就いた人であって、教師になるための特別なトレーニングを受けてきたわけではありません。だからほとんどすべての教員は授業を我流でやっているような状態なので、「おもしろい」授業をしようとしても何をしたらよいのかがわからない人がほとんどではないかと思います。(もちろんトレーニングを受けたからといって「つまらなくない」授業ができるかどうかは定かではありませんが)

また大学の教員になるような人は、もともと学ぶことが好きなタイプの人が多いので、目の前にいる学生にもそのようなイメージを抱きがちです。なので「学術的な話をすれば、学生は少なからず聞いてくれるはずだ」というやや偏った認識を持っている教員も少なくなく、これが授業を「面白くしよう」としない一因になっているかもしれません。

その他にもいろいろとあるでしょうが、いずれにせよ授業が「つまらない」理由は、ほとんどの場合教員の側にあります。

とはいえ、授業が「つまらない」のは、受講している学生の側の方にも要因がないわけではないかも、と考えることもあります。

学ぶこと自体が好きな人は例外として、多くの人にとって、大学に入ってから学びの意欲を保つためには、その分野に対する「何らかの問い」が必要だと考えています。そうしないと、何のために学んでいるかがわからなくなってしまうからです。

働き始めてから大学の授業を受けると、学生の時とは違って面白く聞けるという話を良く聞きます。それはおそらく働くことで「何らかの問い」が芽生えて、それが授業の内容とリンクするからでしょう。その意味では大学の授業が「つまらない」理由の1mmくらいは、学生側の受け身の姿勢にもあるのかもと思ったりしています。

そんな問いなんかひねり出しても出てこない、という場合は、その分野の学問があなたにあっていない可能性もあります。思い切って分野を変えることで授業が面白くなるかもしれません。




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