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【病院で働くということ】・・・Vol.25:医師の採用と入職

良い医師の採用は病院にとって生命線


 病院にとって、患者に優しく、病院の評判を高める医師を採用し、多くの患者さんの診療を行ってもらうことは非常に重要なことであり、医師を採用することはその病院の命運を左右すると言っても過言ではありません。
 
 医師が病院に入職する場合、大学の医局からの派遣や人材派遣業者(この場合は医師に特化した会社)、その病院関係者からの紹介をうける場合などが多く、医師が自身で病院に自分を売り込んで入職するケースは比較的少ないと思います(もちろん一部にはいます)。
 
 医局や人を介しての医師の入職は、ある程度その人物の評価が事前に入ってくるので、受け入れ側もその人柄や業務内容について準備ができますが、それらがない場合や、入職までの期間が短い場合などの際には、入職後初めてその医師の診療内容や能力が明らかになり、現場においていろいろと問題が起こるケースがあります。
 

医師の新入職に際しての留意点


 入職医師の専門領域と経験年数、推測される臨床能力から推測される業務量から、現状の診療体制とのすりあわせや、医師以外の診療体制の確保、その病院・地域における需要の予測など多岐にわたる調整と準備が必要です。
 これらがきちんと検討されないまま新入職の医師の診療が始まってしまうと、双方に
「こんなはずじゃなかった」という案件が頻発し、ひどい場合には相互不信が増強して現場は混乱します。
 
新入職医師の側に
「まずは現場で求められることを一生懸命やる」
という姿勢が少しでもあれば、事前の情報と実際の現場のミスマッチがあっても徐々に診療体制ができあがってくことが多いと思われますが、
 
「自分はこれをやるために来た」
「こんなことを俺にやらせるのか」
 
という医師は多くの場合現場スタッフの反発を招きます。
そしてそういうキャラクターの持ち主は、自分で自分の実績を(多少なりとも)高めに評価し病院に入職していることが多いと思います。
 
 入職前の情報(特に自分自身で病院に実績を売り込んできた場合)のみを頼りに病院側(この場合は経営側)の都合で医師を採用して、あとは現場に放り投げることが最悪のパターンです。

医師の新入職の際に大切なこと


 医師入職前後の調整を任せることなく、病院の診療体制を発展させるために必要な戦略的な医師採用スムーズな入職後の業務調整が医師を採用する際には非常に重要な要素だと思います。
 
 もちろんこれは病院や医師に限らず、中途採用で人材を受け入れる一般事業所にも通じる話だとは思いますが。


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