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自由と言う名の退屈な時間

 私くらいの年代ならば経験があると思うのだが、小学生の頃、”自由帳”と呼ばれるノートを持っていた。
 今でもあるのだろうか?ただ白紙のノートだ。
 休み時間がくるとそこに、自作のマンガやら、イラストやらを描いていた。

 その描いたものの中に、双六というのもあった。
 サイコロなどの玩具は学校に持ち込み不可だったから、六角形の鉛筆に、サイコロの目を描いて、転がしてサイコロとしていた。

 双六は子供の作るものだから、とにかく内容がひどかった。
 あるマスに止まると15回休みなどという気の長いものや、うさぎ跳びで学校の廊下を往復などという罰ゲームじみたものまであった。

 そして、必ず、ゴール直前のマスはのゾーンは全て「振り出しに戻る」であった。
 それでは、ゴール出来ないだろうと思うが、さにあらず。
 スタートの時から2回続けて6を出すと、ワープしてゴールまでという作りになっていた。逆に言うと、それ以外はゴールが出来ない。
 もはや双六の形をした一発勝負の運試しだ。
 今考えると、とにかく暇を持て余していた時間であった。

(ここまでで10分)

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