宗教について考えさせられてしまったよ、本「星の子」
今回はこちらの本の紹介です。
ちょっと引き込まれてしまって、一気読みしてしまいました。
多分、今の統一教会に対する問題で世間で話題になってるからだろうな。でも、それがなくても面白い。
テーマは宗教
最近、統一教会の話で持ちきり。統一教会は悪ということで語られることが多いんだけど、果たしてどうなんだろうと思ってしまいます。確かに合同結婚式、霊感商法など悪い面も確かにありますよね。でも、テレビで語られることは統一教会は悪だという前提に立っています。果たしてどうなんだろうと思いますね。実際に信者に会ったこともなければ話をしたこともないので。
あらすじ
さて、本の話に戻ります。ある宗教を信じている一家の娘が主人公です。今流行の言い方をすると二世ということになるんですかね。小さい頃から中学生までの出来事について主人公の視点で書かれています。両親がその宗教を信じるきっかけは、主人公の赤ちゃんの頃、湿疹で毎日夜泣きして大変だったときに、知人から進められた特別な水で拭くようになったらたちまち治ったこと。つまり、入信したきっかけは主人公というちょっと微妙な設定だったりします。
結構なひどい話をさらっと書いている
学校でみんなから避けられてなかなか友達ができず、休む時間に図書室に行っているとか、家がだんだんと小さくなっていく様子とか、叔父さんが宗教をやめさせようと必死に説得に来る話とか、すんごい重い話を、比較的淡々となんでもないような感じでお話は進んでいきます。
なかなか友達ができないものの、なべちゃんという変わった子と仲良くなって、その子との会話とか、恋の話とかそういう話がメインで進んでいくんです。宗教の話の悲惨さが前に出てこないように書かれていて、そこに不思議な魅力がありますね。
最後の方に、親戚の法事に出席するシーンがあって、そこが一番印象に残ってます。3年前の法事で出された弁当が豪華で忘れられず出席するも、弁当がグレードダウンしていてがっかりするんです。こんなふうに悲惨な生活をさり気なく浮き彫りにするんですね。
最後が急な終わり方
最後は、結構唐突に終わります。ここで終わっちゃうの?というところで終わります。
でも、この小説に関しては、この終わり方がベストなんだろうなという気がしました。宗教がなにがなんでも悪ということではなく、かと言って肯定するわけでもなくというスタンスだと思うので。
最後に、今流行のAI(Midjourneyというサービス)でstar childで描かせた絵を貼っておきます。
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