【書評】休暇についてマイナスのイメージをそろそろやめませんか?!「休暇のマネジメント」
こんにちは、サカモトです。
さて、今回はこちらの本の紹介です。「休暇のマネジメント」です。副題はなんと「28連休を実現するための仕組みと働き方」です。28連休とは、、、
本書の内容
この本はバカンス大国と言われるフランスの休暇事情を紹介しているものです。
フランスは夏になるとみんなバカンスに出かけて、街が機能しなくなるというのはよく聞く話です。これって国民性に由来し、太古の昔からそんな感じだったんじゃないのと思っていたんですけど、そうではないんですね。
なんと、長期の有給休暇を取らせるというのが法制化されたのが、1936年です。昭和になおすと昭和11年なので、第二次世界大戦の始まる前の話です。
そして、法制化されたときはそれに対して意外にも批判が殺到したそうです。金持ちのための制度だろうとか、実際に休みを取ったらそれを口実にクビにするんだろうといった批判だそうです。なんかこの辺は批判は今の日本も同じかもしれませんね。
なかなか浸透しない休暇制度をなんとか浸透させようと国がやったことは、まず、休暇を取らせんための省を作ったことです。省を作るなんてと思いますが、それだけ休暇を取らせることにそれだけ本気だったとのこです。
そして、コロナ禍でも日本でありましたが、交通費を補助する旅行支援を行ったそうです。他にもあれやこれやの施策を行ってようやくバカンスが定着するようになったとのことです。
つまり、フランスは自然とバカンス大国になったわけではなく、それを定着するために努力したということらしいのです。
感銘を受けた点
では、フランスはなぜここまでして、国民に長い休暇を取らせるか、です。
それは長い休暇を法制化した時の閣僚の発言にあります。
なんと、余暇の目的は、「生きる喜び」と「人としての尊厳」だそうです。なんか、大きく出たなと思いますが、一方でとても素敵なことだと思います。
この本の中で、いろんな職業の人のバカンスの例が掲載されているのですが、みんな前向きにバカンスを取っています。バカンスを取らない社員がいると、逆に迷惑だという話も紹介されてました。
それと大事なのがサービスを受ける側の話ですね。例えば、医者の例がありましたが、医師も当然ながら休むものという考えが患者側にもあるようです。
日本での休みに対する考え
一方、日本では、働き方改革などの影響により大分改善されていますが、長期の休みは取りづらいし、休みを取ることは周りに迷惑をかけるものみたいな考えがはびこっているように感じます。
こうした休みに対するマイナス考えが、生産性を落としているし、社会に余裕をなくさせていると思うのですよ。休むのって、業務に穴を開けるから無理だよなと思うのですが、案外なんとかなるものです。
だから、日本全体が休みに対してネガティブにならずに、ポジティブに捉え、どんどん休めるようになると、社会に余裕ができて、色々と変わってくるのかもと思いました。
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