見出し画像

80年代だけど全然古さを感じなかった、いやむしろ新しさを感じたね「昨日と違う今日を生きる」

こんにちは、サカモトです。

今回は、「昨日と違う今日を生きる」という本の紹介です。

80年代の本で30年前以上に書かれていますが、全然古さは感じなかった。いや、むしろ新しい感じがした。

こんな内容

作者の千葉敦子さんは、フリーのジャーナリストで、癌が再発しているにも関わらず、ニューヨークに魅せられて、単独で移住する顛末をまとめたエッセイです。

はじめは、女性で一人で、ほとんどつてのない土地、しかも、ガンが再発している中、医療費が高いアメリカに住んで大丈夫なのかと思い悩みます。しかし、こういう話は書いている時点でもう決まっているというか、決意しているものですね。ニューヨークへ移住することを決めます。

そして、ニューヨークに移住し、中盤から後半にかけてはニューヨークでの生活やガンの闘病の様子が描かれます。

当時のニューヨーク

ニューヨークが嫌いな人が多く、その理由で、当時のニューヨークの様子が出てきますがこれがかなりひどい。

まずは、汚いこと、道路には紙屑や空き缶がいっぱいで地下鉄は落書きだらけ。
次に物価が高いこと。消費税のような税金が8.25%だったり、チップを払わなければいけないのでかなりの出費になるとのこと。
それから、犯罪率の高さ。ハンドバッグをぶら下げていると、ひったくられる可能性があるから肩から斜めに下げていないと危ない。

そんな感じだったそうです。でも、それらを上回る刺激があって楽しく暮らしている様子が文章から伝わってきます。多分、作者の方は飽きっぽい人で平穏な生活に耐えられない性格なんでしょう。だから、日本の生活を窮屈に感じてニューヨークに飛び出してしまうんだろうと推察します。

時代を感じるところも

作者は83年にニューヨークに移住し、そこから数年の出来事なので、80年代の話です。だから、ちょっと時代を感じることも出てきます。

例えば、当時出てきたばかりのワープロを手に入れ、ワープロ披露のパーティが出てきたりします。ワープロでそんなイベントを開くような時代だったのかと。

そして、最後の章は、作者への編集部のインタビュー記事なのですが、なんとその手法がファックスを使ったインタビューなのです。作者の千葉さん自体がガンが進行し、声を出せなくなってたからというものの、ファックスとは、、、時代を感じますね。

そのインタビューの内容も興味深くて、当時からすでにコンピュータを使いこなしていて、コンピュータで調べて注文したり、インタビューをしたりしていることがあったりといったことが書かれていてびっくりします。新しいことをどんどん取り入れる姿勢、これは見習うべきものと感じました。


ということで、今回は「昨日とは違う今日を生きる」という本の紹介でした。なんでこの本を読むことにしたのか忘れてしまったのですが、読んでよかったです。いつの時代にも、何事も前向きでアグレッシブな人はいるんだなと考えさせられました。色々と著作があるようなので、他の本も読んでみようかな。


この記事が参加している募集

よろしければサポートお願いします。サポートいただいた費用は自分の応援する活動の支援に使わせていただきます。