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常識がひっくり返された本「反省させると犯罪者になります」

こんにちは、サカモトです。

今日はこちらの本、「反省させると犯罪者になります」の紹介です。タイトルからして刺激的なタイトルですよね。

この本はのもきょうさんの本「東南アジア式「まあいっか」で楽に生きる本」で本文の中で引用されていた本です。

タイトルがあまりにも強烈で興味を持って読んだわけですが、これがなかなか読み応えのある本でした。これまで読んだ本の中で最もインパクトのある本ですね。

悪いことしたら反省すべきは日本人の悪しき風習

あのう、これ読むまで、悪いことしたら反省すべきと思ってました。当然のことだと。

しかし、これが間違いだと本書では言うんですね。悪いことしたら反省させてはいけないと説きます。

あまりにも当然のことだと思っていたので、何を言っているのかと思いましたが、読み進めていくとなるほどと思わされます。

本書のまえがきにはこんなことが書かれています。

悪いことをした人を反省させると犯罪者になります。 そんなバカなことがあるか。悪いことをしたら反省させるのが当たり前じゃないか、と思われるでしょう。それは、疑う余地もない世間の「一般常識」なのですから。 しかし繰り返しますが、悪いことをした人を反省させると、その人はやがて犯罪者になります。自分自身が悪いことをして反省しても、同じ結果です。つまり犯罪者になります。

「反省させると犯罪者になります」

反省させることを否定しているわけではない

間違えてはいけないのですが、本書でも反省を否定しているわけではないです。心からの反省であればいいのですが、悪いことしてすぐに反省を強制させてはいけません。

これ、自分のこととして振り返れば分かると思いますが、悪いことしたときに反省したフリすればいいでしょうと本音の部分では思っていることよくあると思います。

あと、表面的な反省であれば、逆に本心を隠し、抑圧するから、一旦は大人しくなるとしても、ちょっとしたことで爆発するとのことです。だから、犯罪者になると本書では表現しているわけですね。

再犯を重ねる犯罪者は反省していない

ショッキングなことに、犯罪者は反省しないまま刑期を務めるそうです。犯罪者自身がはっきりインタビューに答えています。

厳罰化によって、刑期が長くなり、長期刑の受刑者の数が増え続けています。そうなると、ますます受刑者に教育を行うことが難しくなります。連続強姦事件を起こして懲役16年が確定し、2004年から千葉刑務所に服役している受刑者は「法律が変わっても作業ばかりで教育が受けられない。反省のない人がそのまま出所している」と語っています。

「反省させると犯罪者になります」

厳罰化しても反省には至らないとのことです。

心からの反省を促すにはどうしたらいいのか

では、心からの反省を促すには、どうしたらいいのかですが、それについても答えが書かれています。

悪いことをしたら、反省さてはいけないです。とにかく、本人の負の感情や否定的な感情を吐き出させることが重要です。

そして、自分の心の問題に向き合えるようになって、心からの反省ができるようになるそうです。

犯罪者は大体幼い頃の家庭に問題を抱えていることが多く、そのことに気づくそうですね。

いきなり反省させると、本当の問題に向き合わないまま、抑制することになるので、かえって逆効果だそうです。

この本読んで、本当にはっとさせられることばかりでした。

なんだか今まで生きてきた常識がすべてひっくり返されたような気がします。
しかし、この本を実践させていくことは大変な気がします。何と言っても悪いことしても反省させないということですから。
そういうことに問題意識を持てただけでもよしとしますかね。



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