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たくさんある給与形態についてまとめてみた

お仕事を選択する中で「時給」、「月給」、「日給」などの言葉をよく耳にしますが、実際どんな給与形態があるのかご存知の方は少ないのではないでしょうか。今回は給与形態の種類とともに給与と給料など、似ているようで違う意味の言葉についてご紹介します。


給与形態とは?

「給与形態」とは『基本給と手当の合計金額をどのような形態で支払うか』という算出方法のことです。給与形態には、年俸制月給制などさまざまな種類があるので、それぞれどのようなものか一部を紹介します。

たくさんある種類をご紹介!(固定給)

①月給制

こちらは年ではなく月単位で給与額が決まっている給与形態です。
その中でも月給制には「日給月給制」と「月給日給制」、「完全月給制」の3種類があります。

■日給月給制および月給日給制
⇒遅刻や早退、欠勤があった場合、その分を給与から引いた金額が支給されます。

■完全月給制
⇒遅刻や早退、欠勤があっても固定した金額が支給されます。

つまり、同じ月給制でも日給月給制は『1日を計算単位として給与を定めて、毎月1回まとめて支払う』といったイメージ、月給日給制は『1ヶ月を単位として固定された賃金から、実際に労働しなかった分の給与(賃金)を差し引く』といったイメージです。その一方で、完全月給制は『全く差し引きなく、1ヶ月を単位として賃金が固定されている』というイメージになります。日本において完全月給制を採用されているのはごく一部の大企業で、その中でも管理職などに適応されることが多い・・・とか。
キャリアアップをしていく中で、もしかしたらこの給与形態と出会うことがあるかもしれません。

②時給制

その時間ごとに給与が決まっている給与形態です。例えば、時給1200円と求人広告に書かれていた場合、『あなたの1時間の労働に対し、1200円お支払いします』という意味になります。アルバイトやパートなどでよく目にする給与形態ではないでしょうか。

③年俸制

野球選手の給与形態で耳にしたこともあるのではないでしょうか。日本の企業でも最近取り入れる所が増えてきています。年俸制は年単位で給与額を決められ、毎月支給される給与は、あらかじめ設定されている年間総額の12分の1になります。1年間の総額が決まっているため、年収額が保証されている給与形態になります。デメリットとしては、その年に活躍をしたとしても反映されるのは翌年の給与になってしまうことです。

④週給制

週給制は、1週間ごとに給与が決まっています。多くの場合、支払いも週ごとに行われるのが特徴と言えるでしょう。しかし、日本では週単位での生活習慣が希薄のため、あまり見かけないかもしれません。
※週給制と週払いはまた別のものになるので、混合しないようご注意ください。

⑤日給制

「1日11,000円のイベントスタッフのお仕事」のような、その日ごとに決まった金額が支給されるのが日給制です。アルバイトや日雇い労働者に適用されるケースが多いです。また、屋外作業は天候に左右されるため、中止になる場合もあることから日給制が取り入れられていることが多いです。
※日給制と日払いはまた別のものになるので、混合しないようご注意ください。

⑥業務単位

1レッスン8,000円といった、1つの業務単位で金額が決まっている給与形態のことを指します。習い事の先生や塾講師などは、1コマ○○円といった業務単位で給与が支給されるケースがあるそうです。

固定給以外にも給与形態が存在する

先程の①~⑥は固定給について説明しましたが、固定給ではない給与形態も存在します。固定給がない、それは『仕事の成果や実績に応じて給与が支払われる』ということです。個人の能力が給与に反映されやすいため、成果が多ければ高収入。しかし成果がなければ収入は見込めないというデメリットも大きいです。

①完全出来高制

カンタンに言ってしまうと『仕事(作業完了)をした分だけ給与をもらえる』という給与形態です。働けば働くほど給与が上がるという嬉しい制度になります。その一方で、完全出来高制には最低賃金というものがありません。そのため、働かなかったり、作業完了ができなかったりすると給与が下がるということにもなります。

②完全歩合制

歩合制とは、働くことで生み出された成果や売り上げに応じてお金が支払われる仕組みです。
「個人の能力や働きが仕事の業績に大きく影響する、タクシードライバーやネイルサロンのスタッフなどの職業は歩合制を取り入れることが多い」といわれています。その中で完全歩合制とは『必ずもらえる給料が0円で、支払われる金額がすべて成果に応じて決まる』給与形態です。例えば1日9時間働いたとしても、売り上げがなければ収入は得られません。そのため、完全歩合制は「フルコミッション制」とも呼ばれます。

給与と給料の違いって・・・?

ここまで給与形態についてご紹介してきましたが、そもそも給与とは何でしょうか。
給料と言ってしまいがちですが、実は違いがあります。

≪給与≫
ボーナスや手当、残業代などすべて含んだものです。そのため、会社から支給される報酬はすべて「給与」と言えるでしょう。
なかにはボーナスの代わりに、電化製品や商品券といった現物で支給する会社もあるかもしれませんが、それらも全て給与に含まれます。

≪給料≫
企業から支払われる金額から、手当や残業代を除いたものです。つまり正規の勤務時間に対する報酬=「基本給」のことを指します。

給与形態と給与体系の違いは…?

給与に関わることでよく似た言葉だと、給与形態と給与体系も・・・と思い浮かぶ方もいるのではないでしょうか。「給与形態」とは、今まで説明してきた支払われる給与の形態を指し、「給与体系」はその給与の内容がどのように構成されているかを指したものになります。そのため、基本給や手当、残業代などは「給与体系」の内容になります。

まとめ

お仕事探しで必ず目にする求人広告。また、つい意識して見てしまう時給や月給といった項目。1口にお給料と言っても支給の仕方は本当に様々です。代表的な給与形態について、ご紹介してみました。
改めて「給与」について確認してみては?

参考元:
厚生労働省「労働基準行政の主な法制度」
厚生労働省「若者雇用促進法(固定残業について)」

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