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【研修記録】200222 認知症リレー研修@北野市民センター

このご時勢ということもあり、当初の予定よりは縮小規模での開催。自分は昨年に引き続いての参加だった。有料の研修だし私は主催に関係している身分でもないので、概要をここで記したり誤った伝わり方を招きそうな紹介はマナー違反だと思う。講演を聞いて、自分が感じたことだけを書く。

地域で連帯できる仲間がいるだろうか?

この研修は認知症介護指導者の方々が中心となって企画されたもの。伝え聞いた範囲だが、近しい指導者の方々は定期的に集まりを持ちながら日々の研鑽に努めているという。自分の地域にそんなネットワークは正直なところ、ない。気心の知れた他の事業所の面々はいくらかはいるが、業務以上の連携は今のところ考えてもいない。別に「お友達」を増やしたいわけじゃない。むしろJakeではないが「仲良しこよしはまたのちほどに」だと思っている。同じ信念を持った「仲間」と協業できること。それが自分には、最も欠けているところだろう。信念が運動を伴っていない。

人材育成はどこでも課題

福祉業界でも人材不足は深刻で、何らかの課題のある人間でも現場では粘り強く対応していることが多いようだった(自分の職場もそう)。現場のリーダーは「なぜこんなことが伝わらないのか」と首が曲がるくらいにかしげ、管理者クラスは個別性が大事だと、自分が模範となるようにと示そうとする。ここに現場と管理者のねじれを見る。管理者の言葉は一見理解がありそうにも聞こえるが、目の前の仕事に追われ、一向に育たない新人教育を前に疲弊した現場の救いにはなるだろうか? そして、仕事を教える側が経験1年程度という例も聞いて、少しぞっとした。それだけ人材が定着しないのだろうか?

資格でマウントを取るのか? 莫迦な有資格者に足を引っかけるのか?

私が以前勤めていた老人保健施設は、当時は介護福祉士資格はあって当然、中には介護支援専門員や社会福祉士資格を持っている職員までいる、そういうところだった。もちろん資格のある人間には、当時はそれなりの敬意を払っていたものだった。しかしその後に移った系列のグループホームはその逆。地域で日常生活を送るという施設形態の性格上仕方ないところだとは思うが、介護福祉士資格所持者は3割程度。介護福祉士が役に立たないとヘルパー2級(今でいう介護職員初任者研修修了者)が責め、介護支援専門員が役に立たないと介護福祉士が重箱の隅をつついてマウントを取る。こっちはそういうところだった。

先の経験年数が乏しいが教育を任されている方というのは、もしかしたらこのグループホームのような環境の中で「相変わらず」仕事をしているのだろうか? 自分自身が一挙手一投足揚げ足を取られ、倫理綱領や制度論で返してみても響かず、人間性を攻撃され削られていった日々を思い出してしまった。どうかご無事で!

そして自分は今や、当時よりさらに文句も封殺できるくらいに資格で重武装化しつつある。もう権威の塊とさえ映るだろう。しかし他人を従わせたくて勉強をしてきたわけでなく、もっとつながるために精を出してきたはずなのに。偉いとか上とか下とか、そういう話じゃないんだよ(わかってくれよ)

ケアワーカーにとって「地域」とは?

今回の研修は全体的に介護福祉寄りで、施設ケアワーカーに向けた内容であったかもしれない。自分自身が認知症地域支援推進員を務めていることもあり、私の中では「認知症のある方を地域の社会資源につなぐ」思いがある。一方でケアワーカーは自らのケアで対処し完結させていこうという意向が強いのだろうか? 施設内での役割分担や、介護支援専門員へのフィードバック、多職種連携(IPW)といった話は薄く、地域(あるいは地域共生社会)というワードはついに出てこなかった。自分の中では社会福祉施設は地域の拠点として活躍してもらえるものと思っていたのだが、今はそういった事情ではないみたいだ。地域包括支援センターって、きっと知られてないんだろうなあ…

八王子の空は山が近いからかとても広く、青く晴れ渡っていた。この3連休が素敵なものになりそうな、良い休日の初日だった。

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