ため息のような停車音。民家が減って、田んぼも減ってきて、名前の知らない木ばかりになった。「長旅だから」リュックを枕に、居眠りをする君の頬を、夕焼けが照らして、その無防備な愛らしさに、僕は幸せを感じるのです。永遠は御伽噺だ。だからこそ始まりは、静止画みたいに。空寒い、ベルが鳴った。

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