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妊娠中の浮腫みを防ぐ方法

妊婦さんをマッサージしていると気づくのが、足や手が浮腫んでいる方が非常に多い、ということです。

突然の浮腫みや、極端な浮腫み、一晩寝ても治らないような浮腫み、顔や目の周りの浮腫みは 妊娠高圧症候群の疑いがありますので、これについての説明や予防法は、また記事を書きます。

今回の浮腫みのお話は、立ち仕事が多かったり、運動量が少ないと、浮腫みやすくなる方や、浮腫んでも、その浮腫み具合が極端でない方に当てはまります。(靴が全く入らない、手が握ることが出来ない、手がむくんで痛い等は、極端な浮腫みです。)

浮腫みは、大体妊娠5ヶ月頃になると、出てくる方が多いです。

お腹も大きくなり始める頃ですね。

妊娠中は、体内の液体(血液、リンパ液等)が大量に増えます。
妊娠していない時よりも、液体の量が50%ほど増えると言われていますね。

もともと、人間の体の70~80%は液体で出来ています。

普段より、更に多くの液体を持っていますので、妊婦さんは動く液体(又は溢れている液体)、と言っても過言ではありません。

この為、妊婦さんは、海の潮のように、月の引力にも凄く影響されやすいです。

手足のどっちが浮腫みやすいかといえば、やはり足ですが、特に足の場合、浮腫みの原因を放っておくと、ふくらはぎや、膝の裏側に静脈瘤(Varicos Vein)が出やすくなります。

静脈瘤は見た目も悪いのですが、特に妊娠中は、血栓(血の固まり)が発生することも多いので要注意です。

静脈瘤を見た事のない方はこちらの写真を参考に↓

ポコポコっと血管が皮膚に浮かび上がっていますね。


妊娠中の浮腫み予防としては...

● 立ち仕事、座りっぱなし、の状態を長時間続けない。

足へ巡ったリンパ液や血液が、上部に戻りにくくなりますので、溜まりやすくなります。
立ち仕事や座る作業をする時は、最低でも30分に1回は休み、立っていたのなら、座ったり、足を上げたり、歩いたりして、座りっぱなしだったのであれば、立って歩いて下さい。

太ももの付け根(股)を手でさするのも効果的です。

ほんの数分だけでも良いので、30分ごとに、休憩して下さい。(スクワットをしたり、大げさに足踏みしたり。)

● 散歩を沢山して、血行を良くする。

散歩は安産の秘訣、とも言われているぐらい、大事ですよ。
散歩の後は簡単なストレッチもお忘れなく。

● 弾性ストッキングを使用する。

これは、病院でも使われる事があります。
予防として使用しても良いし、浮腫みを落ち着かせる為に常に履いても良しです。夜に履くと、朝はすっきりです。

ただ、血栓のある疑いのある方は、まずはドクターに相談してみてからお使い下さい。

弾性ストッキングはいろんな種類がありまよ。

● 血行が良くなる食べ物を多く食べる。

ショウガ、タマネギ、ニンニク、羊、卵、お茶、お味噌汁やスープ等の温かい食べ物など。
外からだけでなく、中身から血行を良くする事が大事です。

● 肌でマグネシウムを吸収する。

エプソムソルトをお風呂に入れたり、マグネシウムオイルを浮腫みやすい部位に塗って、肌から吸収しましょう。海水にもマグネシウムは沢山含まれていますので、海水浴もお勧めです。
マグネシウムは肌から吸収した場合、血行を良くしてくれます。

● 股や膝の部分がきつくないスボン(又はパンツ)を選択する。

妊娠5ヶ月ぐらいからは、動きやすい服を選んで下さい。座るのが苦しそうなピチッとしたスボンは避けて下さい。(弾性ストッキングは足全体を圧迫しますので大丈夫です。)

● 水泳、アクアビクス、プールの中で歩く。

水圧が溜まっている水分を押し戻してくれます。
水中では動きやすいので、体が重たく感じている妊婦さんにはぴったりです。
ただ、室内プールは塩素を多く含むので、週1回程度までに抑えたほうがいいかも。

● お湯とお水の交互でシャワーを浴びる。

お湯とお水を交互で。
これを数回繰り返すだけで、体はポカポカしていきます。
お湯の方を長めに浴び、必ずお水でシャワーを終わらせます。
この方法は、シャワーでなくても、足湯(お湯とお水)でもいいですし、銭湯等の場合は、お湯のお風呂と冷水のお風呂に交互に入るのも効果的です。
冬はきついかもしれませんが、後からポカポカしますので是非!

● 足ブラブラ体操(ゴキブリ体操)

仰向けになって、手足を上に上げて数分間ブラブラブラ~とさせる。
これを頻繁に行います。
長時間仰向けになると逆効果なので要注意です。

● 動物性タンパク質と天然塩を毎日しっかりと摂る。

これは、型破りなアドバイスのように聞こえますが、産科医のドクターThomas H Brewerによると、これは妊娠中のむくみや妊娠高圧症候群の予防には欠かせないものだそうです。彼曰く、タンパク質や天然塩の摂取が少ない産婦さんのほとんどに、むくみや妊娠高圧症候群が見られたそうです。
そして、毎食、動物性タンパク質と摂るように、そして天然塩を十分に摂るように指導したところ、むくみに悩んだ妊婦さんや妊娠高圧症候群になった妊婦さんがかなり減ったそうです。
この先生は、肉はもちろん、卵も毎日2個以上は食べるように、そして天然塩をしっかりと摂取せよ!と指導しています。(普通の食塩は逆効果)
こんなこと言う産科医ドクターは、あまりいないでしょうね。

では、どのぐらいのタンパク質が適量か? 

妊娠中は、毎食ごとに、合計握りこぶしの大きさぐらいのタンパク質を摂る必要があるそうです。だから1日合計握りこぶし3個分のタンパク質が摂れていいたら十分ですね。

もちろん、「良質な」タンパク質を食べる事が重要ですよ。
大量生産よりは、グラスフェッド、出来ればオーガニックが理想です。
間違っても、安売りの大量生産の肉は買わないで下さい。
加工肉も添加物や普通の食塩が多く含まれているので避けましょう。

妊娠中のご相談、オンラインコンサルテーションにて承ります。
お気軽にこちらからお問い合わせ下さい。


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