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介護とノリツッコミの果てに・・

マジメに書こう。

この記事は、老いた母親とどう向き合っていくかについて書きます。ほぼ全て無料記事ですが、最後の一言だけ100円にします。

当たり前ですが、一人ひとり人格が違うのと同じように、家族の在り方も千差万別です。誰かを批判する気は全く無く自分の思考整理のために書きます。

1.思いは届くマインド

スピリチュアルとか信じてないけど、当たり前のように引き寄せる感覚(≒思いは届くマインド)

図書館からアダム・スミスの道徳感情論を借りています。通算4回目です🤣太いんよコレ↓

神の見えざる手じゃないよ!!
冬場、少しずつカサつき出したおっさんの手です。


この本、道徳感情論は、次の一文から始まります。

人間というものをどれほど利己的とみなすとしても、
なおその生まれ持った性質の中には
他の人のことを心に懸けずにはいられない何らかの働きがあり、
他人の幸福を目にする快さ以外に何も得るものがなくとも、
その人たちの幸福を自分にとってなくてはならないと感じさせる。

上記文章について私は、3割くらいしか理解出来ていないような気がします・・。でも凄く温かい気持ちになれる大好きな一文です。

ところで、

死を前にして、
人は何を幸福として感じられる
のでしょうか?

10月のとある日曜日、姉が泣きながら電話をしてきました。
お母さんが意識無く危ないと・・。

母親は25年前のくも膜下出血から継続して介護を必要としています。
父親と姉が中心となって介護を行ってきました。
脳梗塞も経験しております。今回は脳梗塞と真逆の脳出血が起こりました。

父親と姉には頭が上がりません。

スタバの駐車場で寝ていた私ですが(笑)、すぐに病院へ向かいました。

幸い今回も持ち直しましたが、発症前の状態より良くなることは無いとハッキリ言われました。そして、今回は『胃ろう』になるかもしれないと医師から告げられました。

胃ろうとは、口からではなく、お腹の横から直接、胃に栄養を送る方法のことです。

母親は、暫く入院生活となりました。
病院は、なぜか未だにコロナの影響で『固定メンバー2人だけ1日15分まで』という面会制限が設けられていました。父親と姉が固定メンバーとなり、他県に住む私はメンバーから外れ悔しい思いをしました。

私は、こう考えました。
母親がいる部屋には入れないけど、毎週病院へ行こうと。

私は、私の息子たちに折り紙を折ってもらい、私もメッセージを書き、音声を録音し、病院へ向かいました。これを毎週繰り返しました。

『姉に、私が病院の1階まで来ている事実を母親に伝えてもらおう』
これで、母親に何か伝わると思いました。
病院のベッドの上で『息子が同じ建物の1階にいる・・』と感じられれば、一役担えると考えました。

そうこうしていると神様は見逃さないのです!!(思いは届くマインドです)

熱意が届いてか、
『1回に限り、特例として3人目の者が面会出来る』という裏技があるということを看護師さんから教えてもらいました。
その日だけ私も面会することが出来ました!!

2.胃ろうディスカッション

(入院生活2週間後)
未だ、口から栄養を十分に取れない状況でした。
あと1週間様子を見て、胃ろうの手術をするか決めなければなりません。

父親と姉と私で胃ろう手術について話し合いました。
胃ろうにしなければどうなるか・・
胃ろうにするとどうなるか・・

リスクがどうの・・医者の意向がどうの・・とかではなく、
一番大切なことが何で、それを守るために実行していけるのかについて議論を深めました。

一番大切なのは『母親に今後の人生を楽しく送ってもらうこと』です。
この考えに3人とも納得しました。

そのためにどうすべきか・・

議題を『1週間様子をみる必要があるか』に設定し直し、議論を続けました。

現状のままだと以下のデメリットがあります。
①流動食を流すために鼻に入れている管を抜くことが出来ないため、ストレスであること(母親の精神的な限界が近い)
②鼻の管を誤って抜いてしまわないよう、手にグローブをはめているため、手が臭くなるほどムサっていること
③手にグローブをしていることで、指を自由に動かせないこと

胃ろうを行うと以下のメリットがあります。
①流動食が要らないため、鼻に入れている管を抜くことができる(ストレス軽減)
②管を抜く心配が無くなるため、手のグローブを外すことが出来る
③指を自由に動かすことが出来る(リハビリを早めることを意味し、少しでも手を動かせる状況を残せる)

その他として、
胃ろうを始めても口から食べることは出来る。つまり、食べる楽しみは残せる。

その時の3人はメリットしか思いつきませんでした。
一週間待たずに胃ろうの選択をすることが出来ました。
今もそれで良かったと思っています。

でも、
ある人は言います。
胃ろうは延命治療だと。
そしたら私はこう言い返しましょう。
だからなんだ!!と。

うちの看護師級のスーパー姉ちゃんが色々やってくれます。
母親介護の歴史で、不可能を可能に変えてきた姉ちゃんがやってくれる・・。
本当にありがたい・・そう思うと病院へ向かう車の中で涙があふれてきました。

現在、母親は無事退院し、実家で介護されています。

3.とにかく笑えれば

さて、私に出来ることといえば、
『母親を笑顔にする』ことのみです!!これしかないのです。
毎週、息子たちを連れて実家に戻る。
次の日曜は、母親の前で栗きんとん🌰を作る(笑)

毎週、母親の手をマッサージする。

少し話せる母親とゆっくりと会話をする。

たまに少し寝ぼけたことを言うときは(←認知症と認めていない(笑))逆に全力で妄想を膨らませ、笑いに変えていく・・

夜中に急に大爆笑するときがあるらしい・・(←姉ちゃんの情報。それでいい!!大成功やないか?👏👏)

辛そうな顔をしていないことが嬉しい・・。

息子として、出来る限りではあるけれど、

私というものをどれほど利己的とみなすとしても、
なおその生まれ持った性質の中には
母親のことを心に懸けずにはいられない何らかの働きがあり、
母親の幸福を目にする快さ以外に何も得るものがなくとも、
母親の幸福を自分にとってなくてはならないと感じさせる。


この胸いっぱいの愛を母親に捧げたい。

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