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リベラリズムの行き先

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リベラリズムやメリトクラシーへの「反感」をどのようにすれば制御できるのか?
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記事一覧

「半代表制」を具体化する政党組織

 昨今の政治資金の問題に端を発し、政治組織の資金統制というものがどうあるべきかが気になっ…

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「生政治」に対抗する「くじ引き」

 「生政治」、つまり、死なせないためにコントロールする政治は、人気投票による選挙制議会が…

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上野千鶴子「近代家族の成立と終焉」

上野千鶴子の「家父長制と資本制」は、新生児80万人割れという、日本社会の再生産の危機にお…

政治参加意欲の相移転を目指して

政治が実施する政策を、何とかして、リバタリアン的性質の強い状態から、地に足のついたリベラ…

デュケームから嫌リベラリズムを考えると。。

「交換価値」とは、使用価値(財の個別性)を捨象して、共通性として、「交換できる」という属…

岩波新書「同性婚と司法」

「同性婚と司法」は興味深い本だった。ただし、著者の憲法24条1項の「両性」を「当事者」と…

中間組織としての「派閥」と組織内多元主義

 昨今の報道でも、あたかも派閥解消が圧倒的な善であるかのような印象をばらまいています。  しかし、政治組織内の「派閥」をもっとも気嫌いしてきたのは、中国の皇帝=官僚制であり、派閥を作ることを「党錮の禁」という形で弾圧してきました。それでも、科挙の試験官-受験生の形での親分-子分関係が非公式に発生することはなくなりませんでした。  また、近代史では、派閥を忌み嫌ったのは、スターリンや毛沢東で、派閥の禁止とは、結局、党員を個人に分解し、直接かつ純粋に党首への忠誠を誓わせることと

2024年に政党組織に対し組織規範を設定することの意味、意義とは?

 昨今のいわゆる派閥裏金問題に端を発して、一部で政党法の議論がまた始まっているようです。…

保守主義とは?

 「保守主義」と称する思潮が、はっきりとした輪郭をもたないのは、保守思想を掲げる人間たち…

分業が持つ「破壊力」を制圧する!

 アダム・スミスが見出していたように、経済規模の拡大(=G-W-G’過程である金儲け)のため…

リベラリズムの5つのレイヤー(層)

 吉田徹 慶應義塾大学教授の「アフター・リベラル」(講談社現代新書 2020年)は非常に「頭…

コスモポリタンに対する「国民」の反発

 EU分裂の可能性を論じた、イワン・クラステフ『アフター・ヨーロッパ』(岩波書店、2018)か…

国際機関とクラファン、ふるさと納税

第2次世界大戦の「反省」から国家権力を抽象化し、超越する国際権力が多数創成されたが、民衆…