2、案をひたすら文字起こし

*前回(ステップ1、土俵を知る)の続きを書き忘れて、うっかり
ステップその2に飛んでしまいました。すいません


"案" と聞くと何をイメージするでしょうか?


多くの場合「小さな思いつき」ではないかと思います。


しかしそれは違います。
むしろその真逆の物を "案" と言ます。

これは組合との関係を通して知りしました。
実際私も誰もが気付かないような
「小さな思いつき」こそが "案" だと
しっかりと勘違いしていました。


勿体ぶってすいませんね。さっさと教えます。


【即実行できる状態まで考え抜かれたもの】


を "案" と言います。


では、
1、なぜそこまで(即実行できる状態)の物を?
2、しかもどうやって?
生み出していくかお話しします。


1、

なぜそこまで練られた内容でなければならないのかについて、、


簡単に言うと「話を流される」からです。


スルーです。


単なる思い付きは聞き手にとって「ハイハイ」なのです。
あなたの思い付きを聞いている仲間たちは

(いやいや、誰がそれをするのよ?)
(いやいや、どうやってだよ、笑)
(誰がお金を払うんだよ(◞‿◟))
(そんなことやってる時間無いでしょ)
(そもそもそれ必要?)

と無意識レベルで感じます。

例えば
正月明けに見た駅伝に感化され、鼻息荒く

「我々も組合で街を盛り上げるために我々も駅伝大会を主催しましょう!」

と提案する感じ。

提案後の全員の反応は「う〜ん、、、、」です。
あなたの高揚した気持ちなんて伝わっちゃいません。

そもそも相手は何から質問したらいいのかすら
分からない状態です。


そしてみんなの思考を露頭に
迷わせるような提案をした挙句
相手に対してあなたは


「俺の提案を理解もせず、変化を恐れ、何もしない人達だ!」


なんてイライラしているのならば
ただのナルシスト君として見られているでしょう。
(かく言う私も駆け出しの頃はそうでした、、恥ずかしい)


しかしそんなあなたも
他人の思い付きに対しては
同様に感じた事があるはず。

人の話に対して人は冷静なのです。

冷たく静かなのです。


熱く煩(うるさ)いのは当の本人だけなのです。


冷静の対義語を調べてみたところ
「興奮」とネット辞書に教えていただきました。


男女の関係でも同じ現象を見る事ができます。


興奮を隠さず自分がしたいだけの
キモティ〜事に突き進む男共を見て

女性達はキモがるのです。

そう、キモいのです。


話が逸れましたので、
思い付きを組合員にスルーされない方法に
戻しましょう。


まずは思い付きを "案" に昇華させます。


することは簡単。

「・何を・なぜ・どうやって・誰と」

をセットで提案できる準備を整える。

*内容によっては予算やスケジュールなどもまとめてある方が
 良い場合もあるでしょう。ここでは基本的な形を提案しています。
 あくまで組合員と情報を共有し、今後こういった取り組みをしてみないか?
 という提案レベルを想定しています。

以上です。
至極普通の事なんですね。
だけどこれが難しい。
特に始めたての頃は
本当に考え抜かなければ
そこまで辿り着けないんですね。
きっと経験値がモノを言うのでしょう。


ここまで準備をすると、あなたの "案" を聞いた組合員たちは
先に興奮して駅伝大会の提案をした時とは全く違う反応を示します。

例えば
「道具って足りてるの?」
「何日くらいの作業で済みそうなの?」
「許可とかどうするの?」
など

良い兆候はこういった "リアルな質問" が飛んでくること。


質問者はあなたの提案に対してピンと来ている、
または弱い部分を補強してくれようとしています。

完全ではなくともあなたの意図が伝わっている証拠です。

ここで押しの一手として
"質問されること" をあらかた予測しておき、
全ての疑問に返事を用意しておいて下さい。

ここが少し大変な作業です。


2、

案をまとめる方法に関してはすでにお察しかと思いますが、
タイトルに書いたように


「ひたすら文字起こし」が基本となります。


案自体は簡単な思いつきや閃きから
スタートしたモノで良いのです。

以下に段取りで作案の例を適当に書きます。

What 何を Why なぜ How どうやって With whom 誰と

・【提案のメインテーマを決める】What
  街を盛り上げるために障害物駅伝大会を開催する

・【その理由、解決したい問題点を書き出す】Why
  組合員の連携が取れておらず街の宣伝ができていない。
  地元住民を含め周辺市から人は多く訪れるが、
  集まっているのはごく一部だけで
  他に埋もれている街の良い所が知られていない。

*何事も問題を解決したい気持ちこそが案の土台。
 ここをどれだけ把握しているかが最も重要な要素となります。
 日頃感じている小さなストレスや、改善していきたい点。
 人から伝わる不満などを受け流さず
 しっかりと記録に取るなどしていくと良いでしょう。
 また、改善すべき点は後から後からいくらでも
 出てくるモノですので、案の中に付け足していけば良いのです。

・【その解決方法】 How
  街の名所や飲食店の多い裏通りなどをコースにし、
  宣伝したい地点をバトンを渡す拠点を設置し、
  合わせて障害物を用意する。(地元名物の早食いなど)

*この例では詳しく書いてはいませんが、
 本来この部分は可能な限り具体的にまとめます。
 ポイントは
 「確かにできそう」
 「関係者全員にとって良い事がある」(泣きを見る人がいない)
 「継続できそう」(無理の無い内容)
 これらは提案後に修正するという前提でまとめていく。
 先輩などからの逆提案もしっかり受け止め反映していく事で
 ブラッシュアップされ、どんどん洗練されていく。

・【誰とするのか】With whom
  組合員・地域の子供会・自治会・同好会など

*この例も詳しくは書いていませんが、
 人手が足りないこのご時世です。
 発案したはいいが、誰にそんな事してる暇があるの?
 と、必ずなります。
 ここにはしっかり思考を巡らし、
 参加する事でメリットが生まれる人達を
 なるべく巻き込み、

 "多くの人による少しずつの協力" により

 成功するイメージを持つ事が非常に大事となります。
 個人であったり一企業であるとうまくはいかないかもしれませんが、
 組合はこの辺りで力を発揮します。

そして提案には必ずセットで

取り組みを通して待ち受ける明るい未来を示すという事が大事になってきます。

上の例で言うならば
・これまで人が来なかった場所に人を見かけるようになる
・名物料理を認知される
・子供が参加できる毎年恒例のご当地行事となる
・組合員同士の繋がりが強くなる
・これまで関わりの薄かった地域の人達との連携が生まれる

希望がないことを取り組んでみようと思う人間はいませんから。
まずはあなたが強く可能性を感じることを探す必要があります。


ここまでを作案していくだけでも相当な文字起こしとなることでしょう。

そして通して作り終えた時にあなたは感じるはずです。

ん?こんな案で本当にうまくいくのか?
この案で自分は一体何がしたいんだ?

と。

そう。
一度まとめた案は、実はまとまっていない事が多いのです。

もう一度最初から読み直し、
時には妻に読んでもらうなどして、
さらにもう一度全てを書き直す必要があるのです。

私から言われなくても、
ここまで取り組んだあなたなら
自然とそうしたい気持ちに
なっているはずです。

何周か推敲を重ねた後に

「完成した!」

という瞬間が来るでしょうから、
それが組合員に発案するタイミングだと考えて下さい。


そしてまとめた資料をプリントアウトし、
組合で集まった時に配り、発案します。


そしてあなたは薄い反応を目の当たりにすることになるのです。

なぜかって、あれだけ熱量をこめて
伝わるようにまとめた資料の
3割くらいしか内容は伝わりませんから!

けどそれだけで十分な出来です。

組合を動かせるようになるまでに
踏んでいくべきステップは
他に沢山あるのですから。

私の記事で助かったというあなたからのサポートお待ちしています。発信用の機材代金に充てさせて頂きます。