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獅子座・B型・丙午です。

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  • しいたけ占い月間

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きものがきものを呼ぶ

きものを着ていると知れると、あちこちから「これももらって」「こういうのがあるんだけど」ときものや反物を頂戴する機会が激増する。それはそれはびっくりするくらいの激増だ。 日舞をやるのできものを着る叔母のお友だちのお姑さんが亡くなられ、そのお姑さんも日舞の先生だったので3棹ぶんもきものがあるということで、お友だちが、叔母にきものを譲ってくれることになった。「姪御さんがきものを着るなら姪御さんの分も」とどっときものがやってきた。 赤の他人から譲っていただける、しかも踊りの先生だから

    • 長じゅばんでブレイクスルー

      きもので面倒なのがじゅばんや裾除け、肌着類だ。 はじめは家にあったものを着ていたが、徐々に自分のきものの着かたや、気候に合わせて肌着類を揃えていったし、それでいいと思う。 最初に練習で着ていたのは、家にあった、おそらく叔母の化繊の長じゅばんと、きものスリップだった。しかし冬のこととて静電気が半端ない。祖母の紅絹の長じゅばんもあり、擦り切れていたので継ぎ当てしたが、「古いものなので生地自体が弱っています。練習でぎゅうぎゅう引っ張ったらまた裂けるかもしれません」とのことで、あわて

      • きものリインカーネーション

        ここで着付けと同時進行で進めている祖母のきものを直すプロジェクトについて書く。 オレンジ色に金でオリエンタルなんだか抽象柄なんだかわからぬ刺繍のしてある半巾帯は、洗ってもシミだらけだった裏を取り替えた。 超モダン柄の袷の白泥大島(そもそも、ドットで柄を構成する、例えば若冲の『鳥獣花木図屏風』的思想がモダンなわけだが)を洗い張りし、単に直した。ほどいて分かったことだが、糊がついたまま仕立ててあったらしい。「よくかびてませんでしたね」と言われた。これは洗って単にしたにも関わらず、

        • お太鼓の壁、手首の壁

          習いはじめはお太鼓が難しかった。いや、今も相変わらず難しい。 雑誌やテレビではもちろん、街角で座布団みたいに正方形のお太鼓に締めてらっしゃる方を見かけると、トホホと隠れたくなる。 私が締めるお太鼓は、上はカーブというよりはボコボコ、下線も小さめでおばあさんみたいだ。 まあ普段着なんだから、そして実際おばあさんに近いんだから、外では羽織を、社内ではかっぽう着を着ているから難が目立たないから、と自分を慰めているが、いつかピシッと正方形のお太鼓に締められるのだろうか。 祖母は10分

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        記事

          道のりは険しい、浴衣によりみち

          そういうわけで、この教室の目玉(いっぱいあるが)「全くの初心者でも6回で一人で着られるようになる」というレッスンを始めた。 初心者が6回で、というとどこか大手の着付け教室みたいだが、違う。 グループレッスンもあるが、人の目が気になる私は仕事帰りに、個人レッスンで通うことにした。 長じゅばんを着て、きものまでスルスルと着られたが、案の定、帯が難関だった。 先生と一緒に締めていると、魔法のようにうまくことが運ぶ。帰宅しておさらいするのも簡単だった。 が、翌日以降になるとすっかり

          道のりは険しい、浴衣によりみち

          きものを着たくなった訳と習う時期

          「和の習い事をなさってるんですか?」 と着付けの先生に尋ねられ 「いえ、祖母のきものを見たら着たくなったんです、それだけ」 と答えた。 「それでいいんです」 と先生はまたにっこりした。 先生と呉服屋さんに出会えたこと、着てみたいと思うようなきものを持っていた祖母がいたのが、ラッキーなことだった。 着付けを習い始めた時期もラッキーだった。 よく「きものは暑くて寒くて」という。 確かに暑いし寒い。 慣れないうちは不必要に力が入るので暑いばかり。 習い始めるのが春だと、すぐ暑くな

          きものを着たくなった訳と習う時期

          何はともあれ呉服屋さんに行かなくちゃ

          きものを着ようということになったが、きものと帯と長じゅばんはある、しかし肌着や小物類は皆無なので、ひとつひとつ揃えていくしかない。 着付け教室のブログに時々登場する呉服屋さんがあった。先生が「ウチはきもの買わせないし、このお店も心配になるくらい良心的です」とおっしゃっていたし、あの先生がごひいきならきっとセンスもいいに違いないと、何をどう着ればいいのか教えを乞いに、祖母から引き継いだきもの類を、スーツケースにぎゅうぎゅうに詰めてゴロゴロ引きずり、ノコノコ出かけた。 スーツケ

          何はともあれ呉服屋さんに行かなくちゃ

          はじめに

          これは五十路の嫁かず後家がきものと付き合うようになった日記です。 2017年に父が死に、実家を処分することになったら、祖母のきものが数枚見つかった。着てみることにした。 祖母は、若くして寡婦となり、働きに出た初めの頃はきもので通勤していたそうだし、箏を弾いたし、お茶も習っていたし、遊びに出かける時にもしょっちゅうきものは着ていたので、達者なうちにお箏も着付けも習っておけばよかったのだが、しなかった。 20年以上前に祖母が死んだあと、衣装箪笥は叔母たちが引き取っていき、実家