見出し画像

3月の日記・受容

2023年10月から始めた毎月のまとめ日記。

通院

先月は新しい病気というか症状が増えて「どうしてがんばって生きているのに、もっと生きにくくさせるのだろう」と、やり場のない思いでいっぱいであった。
世の中には日々の生活さえ困難な病を抱える人もいる中、これだけの症状でぐずぐず言う私は駄目なのかとか色々考えた。

発症してからすぐ病院にかかるも全快には至らず、今月お医者さんに「もう来なくて良いですよ」と言われてしまった。
病院は、病気を治してから通うのをやめる場所だと無意識に思っていたことに気が付いた。完治していないのに通院が終わることもあると頭では分かっていたはずだけれど、実際に言われてみると凹む。

毎週毎週、次こそ先生に「治りました」と言えるように脳内でシミュレーションしていた。予習だけは万全だった。とうとう言えずじまいではないか!

受容

先月は、「なんでだよ」という思いが強くて苦しかった。
今月は、一旦今の症状を認めるしかないと思って、受け容れる努力をしている。症状を受け容れるのは積極的な諦めみたいな感じ。もちろん完治させることを諦めてはいない。
症状を否定するだけでは前に進めない気がしたので、「一旦貴様の存在を認めて同居させてやろう。ただし期限付きな」という気持ちに変わったということだ(これを受容と言えるのか)。

受け容れるといっても、ハウツー本があるわけではないし完全に手探りだ。とりあえず、がんばらない、自分に厳しくしないようにしている。
「お前、好きな本を読んで、ライブに行って、映画を観て、どこががんばっていて自分に厳しいと言うのか。これ以上甘える気か」と思ったそこのあなた!その思考、分かります!

私は自分の物差しで相手を測ってしまうことが嫌だなと思っていた。例えば私は1時間で100の業務量をこなせるのに、Aさんはたった30しか終えることができない。私より学歴が良いのに、年上なのに、社歴が長いのに、なぜこんなにも仕事ができないのか、私はAさんの他の業務も手伝っているのに、それなのに30しかできないのか……とか。
でも、もしかしたらAさんは家族の深刻な病気で悩んでいて仕事が手につかないのかもしれない。もしかしたら私が知らないだけでAさんは他にもやならなければならない仕事があるのかもしれない。
自分の物差しで測ってしまうこと。一側面でしか判断できない想像力のなさ。愚かな私。
こうした思考は言動にも表れるだろうし(マザーテレサの言葉を思い出す)、「なんでできないの?私はこんなにがんばっているのに」と自分も苦しくなっていく。

自分のことも、相手のことも受け容れたい。受け容れるというのは何か積極的にアプローチするのではなく、素直にその状況を受け容れたいということだ。全てを否定的に見るよりも、受容的な態度でいた方が、結果的な利益も大きいと感じる。
私に対して「甘えるな、雑魚が」って思う人に私を受け容れてほしいわけではないし、「そういう思考は良くないよ」ってお説教したいわけでもない。私もそう考えてしまうことがあった(まだ過去形にできないかも)ので、もっと変われたら良いなという希望をこめて日記に書いた。

今年やりたい10のことに寛容になりたいって書いたけれど、受容とか寛容とか、やっぱりずっと自分の課題だ。

模索

具体的にがんばらない、自分に厳しくしないためにはどうしたら良いのか!とりあえず心がざわざわする時間を減らすよう心掛けている。
「がんばらない」と言うと、真っ先に休日は昼過ぎまで寝るとか思い付く。私だけ?でも私は怠惰な生活を送る方が苦痛だから、休日も早寝早起きしたい。
人によって心がざわざわする時は違うから、自分で模索してゆかなければならない。
なお、ホラー小説を読んで心がざわざわするのは大好きなのでこれだけは例外である。

心がざわざわする時間を減らすのと共に、私にとって心が落ち着く時間の過ごし方について考えている。
この前『ドライブ・マイ・イデア』の感想日記を書いて改めて思ったのは、文章を書いていると頭の中がクリアになってゆくということだ。身の回りも頭の中もスッキリしている状態が心地良いらしい。
文章を書くといっても仕事で文章を書くのは好きではないし、別に頭の中もすっきりしない。やっぱりTempalayの歌詞について考えたり、書きながらこれまでに読んだ本との関連性を見付けられたり、そういう時間が心地良い。そういう時間を得られる生活のゆとりが、心を落ち着かせるとも言える。いそがしいと日記を書く時間の確保は難しい。

Tempalayを知りたての頃は、ポケモンで例えるとエスパータイプやどくタイプみたいだなと思っていた。でも好きになってゆくほどに、みずタイプなのではないかという気がしてきた。どういうことよ。
Tempalayの音楽は色んなへんてこな音が聞こえてごちゃごちゃしてそうに思えても、水のようにクリアな感情をもたらしてくれる。
でもみずタイプも一側面であって、みずタイプかつエスパータイプかつどくタイプであるのかもしれない!
『2001年宇宙の旅』を読んでいたら、いつの間にか『八つ墓村』の舞台に降り立っていた……みたいなどこに連れて行ってくれるか分からない音楽、本当に好き。
新曲が出たときに限らず、昔の曲の感想も書いてゆきたいなあ。

3月は試験勉強しつつ、通院しつつ、散歩したり、美術館へ行ったり、ミシンで小物を作ってみたり、うまく時間を使えた気がする。
4月も自分のペースを模索しながら過ごしてゆく。

(ぬいぐるみにとって)はじめての囲炉裏体験

3月に読んだ本

綾辻行人『人形館の殺人』
井上真偽『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』
田中空『未来経過観測員』
戸井田道三『戸井田道三の本1 こころ』
綾辻行人『時計館の殺人(上)(下)』
内藤誼人『いちいち気にしない心が手に入る本』
鷲田清一『「待つ」ということ』
中村文則『去年の冬、きみと別れ』
澁澤龍彦『世界悪女物語』
金田一春彦『ことばの歳時記』
背筋『近畿地方のある場所について』
芦花公園『極楽に至る忌門』
宇野仙『SDGsは地理で学べ』

この記事が参加している募集

今月の振り返り