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23 - 2022年2月25日に考えていたこと

「お金だって持ってるよ」
「どんぐらい?」
「千円」
「すげー、お札じゃん」
「はははははは」
(『プーチンとマーチン』)

23(*22はこちら

10の断章 その10

Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): ここまでのメモは時系列。最後に全体のまとめかな。

Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): うん。

C: また『カラビニエ』から。「戦争は昨日で3年目の春を迎えた/もはや和平のめどは立たない」こんなこと言ってる。今ぴったりだね。

JC: ふふふ。

C: ウラへ。「勝利はなく 旗と人間が倒れるのみ」

JC: うんうんうん。うん。なるほどね。

C: ジャン=リュック・ゴダール、1963年の映画。

JC: うん……。そうね……終末思想を楽しむほど悪趣味な自分はいないのね。

C: 悪趣味?

JC: それほど悪趣味な自我は自分にはない。ただ、終末を楽しもうという自分はいるのね。

C: うん。

JC: 終わりと始まりは一緒でしょう? そこにシリアスさは……持ちたい人は多い。別に盛り上がればいいけど、自分には必要ない。

C: うん。

JC: 例えば「子供の安全を」とかは心掛けるべきだけど、それはどの時代に生まれようが一緒でしょう? やるべきことはついぞ変わらないわけですよ。すごく平和な時代に生まれていたって……その「平和な時代」というのは煽動の第一歩に過ぎないということは、その時代に生まれていたって分かるわけだからね。

C: うん。

JC: そこは全然変わらない。まあ……和平の糸口は見えてないよね。ふふふ。はははは。

C: 見えてない。だけどもう二年、今は妙な安堵感、妙な凪が続いているような気がするよ。

JC: そう……。

C: それがウクライナで持っていかれるのかな。

JC: 例えば、ウクライナで「バーン!」となっている映像を出す。で、日本とアメリカは仲良し……日本に何かあればアメリカが来る、アメリカに何かあれば日本が行く関係というのが、日本人の9割の人達の頭にあって……揉めてるのがNATOとロシアだ、ってなったら、危機感を持つのは平気だろうね。

C: うん。

JC: 簡単だよね。「北方領土あるよね」の一言でぐらつく。良いか悪いか別として、プーチンが今やろうとしている事の本当の意味はほとんど理解出来ないでしょう。NATOがやってきた事の、所謂「間違った事」がいっぱいあるわけでしょう。いくらでも挙げられるし、これ以上自分達の国まで侵されるわけにいかないから「とりあえずウクライナで線引いてください」というための侵攻で、それがリビアとかにも被害があるから「俺らはリビアくらいまでは行くよ」というのをはっきり宣言してる。

C: ふん。

JC: ちゃんと世界の政治を見ていればそういう状況がきてると分かるけど、テレビだけの情報で見ると……「日本にも戦争の飛び火が来るかもしれないよ」とただ単に煽られたら、もうそれだけで……備蓄するよね。ふふふ。まあ備蓄はしていいけど、騙されるだろうね。そのために軍備、自衛隊の行動範囲を広げておく必要がある。そうしたら、改憲が出来る、と。そこに感染対策の条項も入ってるでしょう。うん。気付かないうちに……出来るよね、憲法改正。色んな国がこの一つの戦争「風」に乗じて、国内の法律とか規制を変えるわけよね。そうすると……戦争が「国」対「国民」である事に気付かないうちに、戦争が始まる、と。そういうことですね。

C: 戦争はずっとやってる。ドンパチがなくても。

JC: そうね。目に見える形をちょっとだけ体験するだけで……みんなにとっての戦争突入の感覚になる。分かってる人からするともう面倒臭い。「巻き込まないでくれ!」という人達がどれくらい増えているのか、世界でね。コロナのデモとかを見ている限りはよほど強引にやらないと無理だろうなと思うけど……日本はできちゃうなと思う。気付いてる力を感じない所、そういうのが国全体で弱い所を中心にやると思う。まず、きっかけはね。各国の首脳とかが「アジア、アジア」と言っても、「日本」がそう思われてるな、と思って見ておいた方がいいと思うね。うん。

C: そうだね。

JC: モメるのは間違いなくイギリスとロシアだからね。日本はイギリスと二年くらい前に自由貿易協定結んでるからね。わざわざ! イギリスはこれを見越して日本と契約してる。その辺はちょっとね……苦い話よ。

C: 苦い話が多いね、今日は

JC: ははははは。違うやり方に移行するなら、移行するその切れ目の所がみんなの色んな判断の時になるんだろうと思う。そこにどうしても……ドンパチがあるから。みんなどう思うか、ちょっとわからないところ。

C: 要経過観察だね。

JC: そうだね。

C: メモのやり方どうなんだろう。

JC: ずっと喋ってる。ははは!

C: JCのロングインタビューになったね。面白い回。

JC: メモってそういう威力がある。

C: 後半はインタビュアーになった。

JC: そういうことだね。

C: 仕掛けたのはジョニー・キャッシュの方だったからね。

JC: 言い出しっぺ。

C: 自分で回収するしかない。

JC: お宅訪問した上で喋りまくる。はははは!

(Rec. 4 ここまで/*一覧はこちら


2022年2月25日 dacha doublesにて録音

ダブルス・ストゥディオ
Johnny Cash (thinker/artist) & Chantrapas (designer/curator)

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