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主催者の判断に喝采を

 新型コロナウイルスの国内感染拡大が止まりません。

 個人的には日本政府の危機管理能力の低さに呆れかえっていますが、政権批判を始めると止まらなくなりそうなのでとりあえずこの辺にしておいて、こうしてウイルスが広がるにつれて国内での演奏会の中止、延期が増加している事について書きたいと思います。
 僕も出演予定だった「5000人の第九」が中止になり、早々と洗礼を受けました。これが広がるようだと正直生活に影響が出てくるので、僕もそうですがフリーの演奏家はどうなる事かと怯えているのが現状じゃないでしょうか。

 こうして演奏会の中止、続行が発表されると「演奏会を中止して経済がまわらなくなっても良いのか」「演奏会を実施してウイルスが拡散したらどうする」といろいろ口を挟む人が出てきます。どちらにしても一言言わずにいられない連中ってのがいるんですよね。

 僕自身、コントラバスコンテストの主催者として、イベントの実施・中止を判断する立場にあります。不幸中の幸いと言うか、コントラバスコンテストは隔年と決めたので今年は開催されませんが、もし今年継続していたら来月が開催月な訳で、それこそ開催するか中止にするか、眠れずに悩んでいたであろう事は容易に想像出来ます。

 無責任に他人を批判するのはとても簡単でそんなのは誰でも出来る。どうしたら事態が良い方向に進むのか、前向きな提案をするのが健全な人間のする事じゃないかなと考えます。イベント開催者の判断を温かく受け止め、前向きに支持してあげられるような空気に持っていけたら、もっと明るい雰囲気になるんじゃないでしょうか。実際、演奏会をネット配信にするとか、マスクを配布するといった主催者が出てきました。どれも前向きに考えた結果だと思います。もちろん何が正解か、現時点では分かりません。悪く取るのは簡単ですが、必死に考えた結果ですから、僕はこうした判断を支持します。

 イベントの開催や中止について主催者はあらゆる可能性を踏まえ何がベストか必死に熟考して、大変な重圧のなか責任と勇気を持って決断しているだろうから、どんな結論になろうと安易に無責任に批判する事は止めて欲しいと思っています。

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