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愛すべき石巻ハッカソン

石巻ハッカソン

今や日本でも数多く開催されているハッカソンですが、その中でも僕が一番好きなハッカソンです。

その特徴は公式サイトから引用すると、

小〜大学生の若者と、現役のエンジニアやデザイナーが一緒にチームを組むところ。若者はプロのものづくりを間近で体験し、大人は希望溢れる若者から初心を思い出します。 若者と大人が互いに触発し合う場、それが石巻ハッカソンです。

とのこと。もしかしたら、日本で一番ファンになる確率が高いハッカソンなんじゃないかな、って思います。

多分、今年の石巻ハッカソンについての記事も誰かがBlogでまとめてくれたり、雑誌に掲載されたりすると思うので皆さんお楽しみに。

このnoteではですね、僕が1参加者として、何故石巻ハッカソンが好きなのか、今までどんな関わり方をしてきたのか、などをつらつら書いてみます。


石巻ハッカソン2014「デンコちゃん」

最初に参加した年です。

チームビルディングで人見知りを発揮し、一人チームで黙々と作ったものは「デンコちゃん」というシステム。

奇跡的に当時の資料が残ってたんで、貼っつけておきます。

当時在籍していた会社のパワポテンプレを使っていますね。

このシステムはその後、TEL子ちゃんと名前を変えて、当時の会社で正式にローンチするところまで行きました。

正直、ハッカソンでは作って終わりでも別に良いんじゃねえの?って考えなのですが、その先(ビジネス展開)にまでいくサービスのプロトタイプをハッカソンで作れたのは大きいと思っています。

石巻ハッカソン2015「見えない海」

2回目は翌年。

この年は単純に技術的な挑戦をしようと思って参戦しました。

ラッキーなことにデザイナーのナナちゃんとチームを組めたので、デザイン性も高まりました。

彼女のことは僕の知り合いのデザイナーの中でもトップクラスに信頼しています。ただ稀に「あれ?この子、頭おかしいのかな?」と思うこともあります。

そしてこの年のプレゼン資料も残ってました。インターネットって凄い。

資料では肝心な部分がデモになってるんですが、HTML5のWebAudioAPIを使用して立体音響を実装しました。
※立体音響ってのは、音の方向や距離、拡がりなどを聴覚に与える仕組み。

プレイヤーはヘッドホンをつけ、真っ暗な深海(3D空間)に潜ります。そこで泳ぎ回る魚を自分の耳だけを頼りに捕まえるゲームになっています。

上の画像は前述のナナちゃんに作ってもらった捕まえられる魚の一例。一匹も魚がいなかったのも良い思い出です。

石巻ハッカソン2016「自動流しそうめん機」

この年に盟友清水と会社を作りました。で、その年にも参戦しました。

ちなみに清水は2年前のハッカソンで子連れハッカソンをやっていた男。考えてみると不思議な縁です。

2016年のハッカソンメンバーは今はdottのボードメンバーである中園(当時は違う会社)と現在は漫画家のD様。

作ったのはこちら。

農業用のポリフィルムを使って透過型スクリーンを自作(個人的にはこのポリッドスクリーンを作れたのが一番嬉しかった)

そこに写したキャラクターに「そうめん食べたい」と叫ぶと素麺が流れてきます。ただし、音声認識とモーターの連結が間に合わなかったので、モーターの稼働は木枠に取り付けたボタンを押して行いました。

とにかく、この木枠を作るのがとても楽しかったのを覚えています。

そうめんを流すようのモーターは電子回路の知識がなさすぎて一回ぶっ壊してしまいましたが、まあ良いでしょう。

石巻ハッカソン2019「かき氷の屋台」

そして、3年後の今年。久しぶりの参戦です。
※各所で「2年ぶりなんですよー」って言ってましたが3年でした。

チームメンバーは前回も一緒に参加したD様。さらに、スポンサー懇親会でスポンサーを連れてきて夜に手伝ってもらったりしていました(皆さま、ありがとうございました!)。

そうして出来た完成品のかき氷の屋台がこちらです。

前掛けの布で隠れていて見えませんが、タイヤも設置されており、開発現場のイトナブから発表会場の石巻グランドホテルまでの移動にも耐えうる耐久性を実現しました。

hack的要素は…まあ、強いて言えばiPad置いてあるところですかね。

ちなみに、3年前の木枠は、スクリーンに何も投影していない時は、

こんな感じです。これはこれで愛着があるのですが、技術的なレベルも大きく上がったことがわかってもらえると思います。

ちなみに、屋台にしたのは「大きければ目立つんじゃね?」でしたが、今年の石巻ハッカソンはブース展示。

それぞれのブースには運営が用意した立派な屋台が設置されていました。

かき氷を選んだのは例年の発表会場が暑かった記憶があったからでしたが、今年の石巻ハッカソンはグランドホテルでの発表会。会場の空調は快適で少し寒いくらいでした。

わかりますか?事前リサーチがいかに重要かというが。

※でも、かき氷、90杯も捌けたよ!


石巻ハッカソン

さて。今、僕はdottという会社の社長をやっています。

たまに参加するハッカソンの時には適材適所ということでプレゼンを担当することが多いです。

これらが嫌なわけではない…というか、むしろ楽しくやってるんですが、自ら手を動かしてものを作ること自体は減っています。

だけど、石巻ハッカソンだけは違うんですね。ここでは、ただただ作りたいものを作る人に戻れます。


僕はイトナブも好きなんですが、イトナブに集まる大人たちが好きです。

教育を意識しすぎた大人たちって自らは現場を退いて道を譲る…みたいな人が多いですが、ここで会う大人たちは大人気ない大人たち。

だけど、めちゃくちゃ楽しそうだったり、なんかワケわからないものに没頭してたり、言ってることは意味不明だけど凄い感じがしたり。

自分がガキの頃に憧れた大人ってのは、そんな感じだった気がするんです。

大人っぽい大人は常に演じる必要があるワケですし、1年に1回だけ、大人の技術を持ちながら子どものようにモノ作りに熱中する自分に戻るのも良いと思います。

多分、そんな大人の背中は子どもから見てもカッコいいんじゃないでしょうか。

僕にとっての石巻ハッカソンはそんな場所です。



おわりに

とまあ、偉そうに書いたのですが、改めて石巻ハッカソンのWEBサイトを見るとですね、

わかりますか?

ここです。

ここ、ここ。

ということで、ハッカソン部門の目的を間違えていた僕です。

今度はちゃんとWEBサイト読んで参加するので、いつか石巻ハッカソンでお会いしましょう。

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