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触った電子機器をおかしくさせてしまう男の話

新しいノートパソコンが届いた。

ずいぶん前から逆張り野郎だったこともあって、パソコンを小学校の時に作った時からAMDが好きだったので、Ryzen搭載のHPのパソコンを購入したのである。

保護フィルムと一緒に通販で頼んだら、本体は在庫があるのに保護フィルムが無いせいで、今月頭に注文したのに2月上旬までかかると言われたのだ。

そこで、店頭在庫が無いものか秋葉原のヨドバシまで行ったものの、この製品は倉庫から配送しかないのだと。そして今度はオフィス以外の付属品を買わず注文したら、到着日前日にOffice2019が発売されたのである。

こうした高い買い物をする時や、特に用もなく外出した時に限って面白イベント(ウェブメディアびっくりセール)を見逃してしまうのはなぜなのだろうか。

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このイカすノートパソコンを、なぜこのタイミングで買ったのかというと理由がある。それは、大学入学時から使ってきたSurfaceの調子が悪くなったからだ。

より正確に言うと、Surface Pro4の初期ロットには、熱が籠ると画面がちらつくという不具合があるのだが、僕のSurfaceをその例に漏れず、YouTubeを視るだとか、ChromeとWordを同時起動するだけで、すぐに画面がちらつきだすようになってしまったのだ。

Microsoftは「購入後3年未満なら、交換(修理?)」するという施策を打っているのだが、悲しきかな購入保証書だかレシートだかを紛失してしまった。なので、画面のちらつきを脳内で補正しつつ、Surfaceを利用していたのである。

ところがここ最近、そうもいかないことになってきた。

1つ目は、就職活動におけるWebテストである。文章読解問題であれば大した問題ではないのだが、数値の計算や表の推測といった問題を、震度4~7強の最中に行うのは安易ではないだろう。

2つ目は、所属している部活の書類を、Excelで編集する必要があるためである。部員の名簿やその他情報を記載していくのだが、画面がちらついてくると、ひとつのセルに複数の文字が重なっては揺れて、まったくもって仕事にならないのだ。

ということで、新しいパソコンを買う運びになったのである。

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ただ、改めて今思い起こしてみると、僕の所持する電子機器は、おかしな速さで調子が悪くなっているのである。

僕は小学校の時に、面白いゲームができるということと、「自分だけのモノが作れる!」という謳い文句に誘われて、ついに小学6年の時に念願の自作パソコンを組んだのである。

ただ、パソコンを起動させてWindowsをインストールしてみると、毎回起動時に謎のエラーメッセージが出るわ、しばしばブルースクリーンが出るわで使い物にならなかった。

結果、ブルースクリーンはメモリのせいだと分かったのだが、エラーメッセージ問題は長年解消しなかった。
この時から、僕と電子機器との相性の悪さが始まったのだ。

高校に入学してから、行動範囲も広くなるということで、今までのフューチャーフォンではなく、iPhoneを与えられた。

ただ、iPhoneを買い与えられてから1か月後に、ある異変が起こった。
本体の右側の辺に、隙間が出来ていたのだ。

そしてそれは日に日に大きくなっていって、ついには本体が熱を持つと、隙間が膨れ上がってホームボタンが押せなくなるほどになったのだ。
さすがにこれは製品の不良だということで、購入後1カ月と半で2代目を持つことになった。

そして高校1年の秋、私が生徒会に入り、そして文化祭を前に控えていたころである。

私のクラスは、学校内で何気なくモノを投げてそれを見ずにナイスキャッチする、といったような、いわゆる「バカッコイイ動画」を作ることとなった。

そして録画した映像を編集するのが僕の仕事だったのだが、ここで異変が起こった。今まで動画編集をしていた自作パソコンが、急に電源が点かなくなったのである。

文化祭が数日後に迫っているにも関わらず、作業ができない事態が起こってしまった。加えて、生徒会としての文化祭の準備も行わなければならず、朝早く起きては文化祭の準備を行い、帰ってきては徹夜でパソコンの修理を行う、という生活を強いられた。

結局無事修理に成功し、動画の編集も終えたのだが、皆の努力の成果を水泡に帰してしまうと思い、とにかく冷や冷やした覚えがある。

これ以外にも、交換してもらったiPhoneが延々と白黒の縞々模様にクラッシュし続けるだとか、生徒会のパソコンもプリンターも在任期間中に壊れたりだとか、機種変更したXperiaもバグりだしたということもあったのだが、長くなってしまうので割愛する。

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ずいぶん前に母に借りた短編集で、ある男の不調の原因を何とかコンピュータの技術で究明しようとするも、その男はコンピュータ・アレルギーだったという話がある。

だが幸か不幸か僕は彼と真反対の人間なのである。むしろ私自身はコンピュータが好きなのだが、コンピュータは僕のもとから離れて行ってしまうのだ。加えて、何故触るコンピュータがことごとく逝ってしまうのかも判明できていない。

ここまで来ると、知恵袋に書いてあるような、「何もしていないのにパソコンが壊れた」というのも、あながち笑えなくなってしまう。

僕の新しいパソコンは、いつまで共に過ごしてくれるのだろうか。

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