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111/365 【信長vs道三がこれほどカッコイイことがあっただろうか】 大河ドラマ 「麒麟がくる」 第14話

したたかで無垢で、底知れぬ野心がある。

信長を表現するのに「無垢」という言葉を堂々と使用する脚本が好きだ、としみじみ感じた回でした。

先週の幕切れからして、今週の目玉は婿信長vs 舅道三なのは明らかでしたが、対決シーンの映画的カット割りがこんなに贅沢になるとは思いませんでした。

上手に信長、下手に道三が座ったまま、引きで二人の舌戦を延々と見せる。道三の背後には大勢の家来。信長の背後には佐々成政、前田利家、そして「新しき世を作る気構えだけで戦う」ことを道三のルーツにガツンと突きつける、その場にいないのに確実に存在している副官の帰蝶ちゃん。

那古野城でお茶でも飲みつつ、時折うっすらと笑みを浮かべてご対面の地に視線を送る帰蝶ちゃんの姿が、ありありと浮かびました。

予告編では分からなかった煕子vs帰蝶の女の駆け引きを、裏設定で持ってくるのもニクい。煕子ちゃん、侮れまじ。いわゆる女の戦いならば、確実に大将級です。それを目の当たりにしてコロコロと笑う十兵衛母の肝っ玉母さんぷりも見事でした。

見せ場は信長vs道三と見せかけて、実は戦国女性の強さが裏テーマだったのね。

ああ、そういえば義龍と道三の親子対決もありましたが、他の対決が鮮やかすぎて、記憶に埋もれておりました。次回か次次回に向けたどでかい布石のはずなのに、周りが濃ゆすぎて義龍の影が薄い薄い。

って、あれ?主人公はどなたでしたっけ?ってか、あれ?藤吉郎をここで出さなきゃならない理由は何でしたかしら?歴史のおさらいをしなければ。

写真は... 十兵衛が「小骨が多い」と下手な取り繕いをした御膳のお魚オマージュ!

それにしてもルーティーンの効能ってパワフルです。日曜8時はこれを見る。これまた躁的自己防衛なんだろうけれど、感情を感じなくて済む時間がありがたい。

明日も良い日に。

言葉は言霊!あなたのサポートのおかげで、明日もコトバを紡いでいけます!明日も良い日に。どうぞよしなに。