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119/365 【血は争えない】 大河ドラマ 「麒麟がくる」 第15話

お打ちに参ればよろしいかと... 碁を

目をキラリと光らせ、思わせぶりに団子を口へ運ぶ帰蝶。甘いタレを絡ませた白い団子をゆっくりと咀嚼してから、唇をほんの僅か釣り上げる。尻尾を爪でがっちりと押さえられたネズミが無駄にもがく有様を、戯れに眺める猫のようだ。

マムシの血は、確かに彼女に受け継がれている。むしろこれまで美濃で押さえられていたその野心は、父の勢いを凌ぐほど戦国の世を駆け巡らんとしていた。

再現するなら、こんなところでしょうか。帰蝶ちゃんが団子を咀嚼する最後のカット、全国津々浦々のお茶の間の皆さんが「マムシだ...」と息を飲んだことでしょう。

それ以外でも、ほぼほぼfeat. 斉藤家な回でした。

平手や信秀の最後をあっさり処理したことから、道三の最後もサクッと終わらせるのかな、なんて思っていたら存外時間を掛けている印象ですが、これはモッくん人気のなせる技かしら。

そう邪推したくなる位、剃髪姿がお似合いです。そういえば、映画「ファンシィダンス」でも麗しの剃髪姿をしていましたね。あの時も、あまりの似合い具合にびっくりしたのを思い出しました。

20年後にはリアル出家していたりしないかな。その暁にはアイライナーもちゃんと引いて、お務めをして頂きたい。(妄想)

来週には退場(予定)の道三の最期を、十兵衛はどう受け止めるんだろう。どう目撃し、そこから何を感じ学ぶんだろう。

今回の大河の主人公は「目撃者」要素が強い。

ほんの僅か、運命の歯車が軋んだせいで天下に手が届かなかったアクの強い武将たちの生き様を、十兵衛は至近距離で見届けている。歴史の傍観者たる十兵衛の目を通じて、我々も戦国時代を見届けている。

それが、今までの大河とは異なる点だ。帰蝶はずっと同じ役者であることにこだわった製作陣は、不測の事態によって十兵衛役の途中降板が余儀なくされても受け入れるのかも知れない。それくらい、路傍の人感が強い。

来週もまたドラマが動くはず。楽しみだ。

写真は近所のつつじ。団子の写真は手持ちに無かった。無念じゃ。


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