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【時代のうねりとは】 大河ドラマ 「青天を衝け」 第23話

(政権を帝に返上し、国としてまとまれば)日本は海外万国と並び立つことができよう

オリンピックによる放送休憩直前の回に大政奉還ねじ込んだNHK、神か!

思えば「麒麟がくる」もコロナ休憩直前の回が桶狭間という神がかったタイミングでありました。

こういうタイミングの妙にキュンキュンしてしまいます。#しかもこの台詞の今に通じるところよ

さてその大政奉還回。情報量が多すぎる為、もはや重要ポイントの箇条書きだけでも良い気がします。

まず冒頭に引用した台詞の1カットテイク

そしてその宣言を固唾を飲んで見つめる御神君!このために狂言回しをずっと続けていたのかと思うような大権現さまの使い方でありました。いやー、ええもん見た。

慶喜が徳川を殺したのです

予告編では家康が言っていたこのセリフ、実際は歌橋に言わせるのね。

家康さん自体は、慶喜の苦難を見守り、彼の決断も受け入れて労っているように見えました。そうだよね、家康さんは人質時代を含め、大切な家臣の殆どがずっと変わらず支えてくれていたから、慶喜のように孤独な戦いになることは無かったはず。

「女城主直虎」での直虎は、離れていても生きてはいる人を相手に囲碁を打っていたけれど、慶喜はもうこの世にはいない人を相手に打っている。

しかも、大切な彼らを次々と奪っていったのは、言わば地元の人たちだなんて、その悲しみ、如何ばかりか。

大政奉還を成し遂げた後も、慶喜はしたくもない戦に有無を言わさず巻き込まれてしまいます。

いくさがしたくなるようにすったけじゃー

(ええ感じにぶっ飛んでる)岩倉と(ええ感じに腹黒い)西郷の策を、慶喜はきちんと見抜いていたのに、周りはそこまで見えていない。だからその手にまんまと乗せられ、幕府は再び戦争に行かざるをえなくなる。

薩摩を打つべし!

戦争が嫌いなのに戦争が得意なヤン提督を彷彿とさせる。金もなく、武力も限定的なのに、相手の謀略に巻き込まれて戦に行かざるを得なくなる。

一方、パリの栄一はと言えば、見るもの聞くことあらゆることをどんどん吸収することに余念がない。

マゲを剃ること1つでも、旧態依然とした水戸藩と新しい時代を見据えた若者たちの間の溝がよく分かる。令和になっても同じような体制間の温度差は姿を変えて存在する。

身分に関わりなく、誰もがその力を発揮できる場で励むべきだと。

風通しの良い世の中は、意識していなければ作れない。しかも誰かが窓を開けるのを待つだけでは何も進まない。

例え何かを間違ったとしても、風通しさえよければ、きっと修正ができるのだ。

そして最後に。

そんなにいっぺんに喋られては訳せません

分かる〜〜〜〜!!!🤣

とはいえ、あんなに上品に訴えることはありません。喋り続けるスピーカーさんに必死の形相で手を振り、声をかけ、目に涙をためながら止めようとするのです。

次からは、上品なこの手でいこう。

そしてこれで出典を分かってくれたスピーカーさんとは生涯の友となろう

明日も良い日に。


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