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【物語の力とは】 劇団四季 「美女と野獣」

人と違う寂しさが分かる。それが、どれだけ孤独かも。

ベル

この一言が特に響くのは、日本だからかも知れない。人と違う道を歩むだけで、異端視される。よるべ無さが高まる。

理解してくれる人が1人でもいるだけで、その寂しさは癒される。そしてその癒しは、周りにも伝播していく。

この暖かい魔法は、誰にでもかけられる。魔法使いでなくても、心のままでいる勇気をほんの少しだけ持てば。

本がこんなに面白いなんて

野獣

アニメでも、実写でも、嫌というほど見ているのに、改めて沁みる場面が沢山ある。

初めて「物語」に触れたビーストが、目をキラキラさせながら、ベルが読んでくれるお話に引き込まれていく様子が、愛おしかった。

物語は、読み手をここではないどこかへ連れて行ってくれる

引越し族だった私も、物語にいつも救われていた。物語の中で、私は孤独ではなかった。物語があれば、私はどこにでも行けた。一歩外に出たら、何を言っているのか分からない人たちの最中にあって、物語というよりどころがあるだけで、大丈夫だった。

ベルも、同じだ。眼鏡っ子なところも含めて。

劇場も同じだ。劇場という空間は、しばし、色々なことを忘れさせてくれる。ここではないどこかへ連れて行ってくれる。

物語の中だけでなく、現実でも、獣が人間になることも、人間が獣になることもある。そこを分けるのは、周りにどんな人がいるか、だけなのかも知れない。

以前、尊敬する人が、何かのインタビューで尋ねられていた。「Who do you surround yourself with?(あなたは、どんな人の中に身を置いていますか?)」と。

これは、誰と交流を持つか、どんな集団に入ることを選ぶかで、その人の今後が見えてくるからなのだと思う。

お衣装が可愛くて可愛くて、終始ウットリとしつつ、おとぎ話という枠を超えて、心に響く作品だった。

明日も良い日に。



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