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いま大注目の国「台湾」からグローバルへ向かうWhatever Taipeiチーム

突然ですが。Whateverには、台北(台湾)ブランチがあるのをご存知でしょうか?dot by dot とPARTY NYが統合したときに、PARTY Taipeiも Whatever Taipeiになったんです。

現在、日本人2人と台湾人5人で、台湾国内も含め、アジアを中心にグローバルな仕事を担当してくれる、大事な拠点になっています。

いまバーチャル開催中(フィジカルイベントは12/1で終了)の香港デザインイベント「de Tour」のインスタレーションでも大活躍。コロナで国を超えた往来ができない中、ほぼオンラインで台湾と日本のチームで企画・制作し、香港でのリアルのインスタレーションを作り上げてくれました。(最後まで誰も現地に行けない・・・)

台湾ってどんな国だっけ?

台湾といえば、観光地やグルメの印象が強いかもしれません。しかし、コロナの第一波食い止めで世界に名を知らしめた、天才IT大臣オードリー・タン氏の存在が象徴するように、実はいまテクノロジーも発展も目覚ましく、最近ではGoogleが現地採用して大規模オフィスを構えるような国です。オードリーさんを筆頭に政府の迅速な対応によってコロナを乗り切った唯一の国とも言われていて、GDPも急激に成長しています。

かと思えば、路地に入ればお店番のおばあちゃんがいろんなものをくれたり、野良犬が走り回っていたりと、もちろんノスタルジックな雰囲気もばりばり残っています。若者たちのサブカルチャーも盛んで、毎年大きなアートブックフェスが開催されていたり、新興のカフェやカルチャー拠点が増えていたりと、クリエイティブやアート&カルチャーにも造詣の深い国です。

そんな、クラフトを大切にしている国ということで、僕自身も、もともととっても好きな国で、コロナ以前は3ヶ月に一回くらい行っていたくらい。軒先のおばあちゃんと話していて謎に涙が出てきたり、路地で知らんガキに飛び蹴りで絡まれたり、その隣では最先端なテクノロジーも垣間見えたりして、そんな新旧共存する台湾が大好きです。

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なんで台湾に支社作ったの?

さて、そんな台湾に、なぜWhateverの支社があるのでしょうか。

その理由は、単刀直入に言うと、「台湾に行きたい社員がいたから」!

や、何も考えずに、「行きたいです」「じゃあ支社たちあげて」と言って作ったわけではないですよ。でも、実は、ベルリンで「Whatever Berlin」を立ち上げたのも、同じ理由です。

というのも、会社経営にとって一番大事なことって「社員のモチベーション」だから。海外拠点をつくろうというときに、仕事を集める、オフィスを構えるなんていうことは、なんとかなるものです。むしろ、その国に行きたいっていう動機を作り出すのが一番難しい。どんな国であっても、たいてい海外赴任は辛いものです。そのときに、自分の意志で行ったか否かで、大きく変わるんだと思います。

会社に個人の事情を優先する。そうすると、幸せなマッチングを生み出すスキームになると僕は考えています。

どんな人がいるの?

メンバーは日本人2人、あと5人が現地採用の台湾人です。日・英、そして中国語が話せるメンバーが台湾の中核を担っています。


まず、先程の「台湾に行きたい」と手をあげた最初の社員は、Eijiくん(室市栄二)。クリエイティブテックの黎明期に、当時一番イケてる会社「AKQA」のサンフランシスコとニューヨークオフィスでアートディレクターをやってました。その後、川村真司と清水幹太の立ち上げたPARTY NYにジョイン。そしてSFで出会って結婚した台湾人の奥さまの事情で台湾に移住したいと考え、2017年に「台湾で会社を立ち上げたい」と言い出し、それがそのまま、PARTY Taipei そして、その後のWhatever Taipeiになったのです。人生って人との出会いだな〜ってしみじみしますね。いまや、Whatever Taipeiをぐいぐい引っ張っていってくれています。


そして、クリエイティブディレクターとして活躍してくれている台湾人、Shiny(Shiny Lee)。彼女は、台湾生まれ台湾育ちなのですが、宝塚が好きでしょっちゅう来日している女の子(笑)ライゾマティクスやPARTY NYでインターンしていたところ、Eijiくんと一緒に台湾に行って立ち上げをやることに。2018年のヤング・ライオンズ・コンペティションの台湾代表になったり、カンヌ主催のTaiwan Creativity Weekで登壇するなど、台湾を代表する新星クリエイターです。

もう一人の日本人は、粟田経弘くん。レコーディング・エンジニアなどアーティストの舞台裏をやりながら、映画の世界に入り、台湾でのドラマロケや映画撮影の誘致などをやる会社をしながらWhateverでも活躍中。

あとは、アート作品などのキュレーションを行っているデザイン事務所「アーキケイク・デザイン」や台北市政府の文化局などでプロデューサーをしていたTing-Chi(Ting-Chi Wang)や、PM兼Ground ControlのJunちゃん(Jun Chen)、あと前々から7-ELEVEN TaiwanのCSRキャンペーンなどで一緒に仕事をしていて最近ADK Taiwanからジョインしてくれた Account DirectorのShika(Shika Hsieh )、来年1月から正式に仲間に加わるDesignerのRachel Wuが、台湾のメンバーです。女性5名、男性2名の構成でクリエイティブ業界のGender Inequalityに抗って、女性が大活躍しています。

詳しいメンバー紹介はこちらをご覧ください!
https://whatever.co/team/taipei/

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どんな仕事をやってるの?


そんなグローバルで個性の強いチームですが、設立して約2年、グローバルな仕事をぐいぐい進めてくれています。大きく分けて4つのカテゴリの仕事があります。


1.台湾のエージェンシーから発注を受けた仕事

Whatever Taipei のこれまでの代表的な仕事といえば、「7-Eleven Rhythm of Love」。

7-ELEVEN Taiwan の CSR キャンペーン「Rhythm of Love」のインスタレーションとして、12 個のロボットの手がついた壁の前に募金箱が備え付けられているという「Robotic Clapping Wall」をADK Taiwanと共同制作しました。誰かが募金をするたびに、壁の手が募金をした人物に対してロボットが拍手を贈るという、なんともシュールでハートフルなインスタレーションです。


オフィス開設一年目で、たくさんのアワードを受賞し、台湾での地位を確立できた仕事でした。



2.台湾に入ってくるグローバル企業の仕事

もう一つ誇れる仕事として挙げられるのは、「Uber Eats Taiwan」のグローバルキャンペーンの中の台湾でのプロモーション。​

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日本では、黒柳徹子&小松菜奈、阿部寛&山田孝之でプロモーションをやっていますね。あれは、Uberの本国であるオーストラリアを起点に、各地域でその国のビッグタレントを起用しローカライズした「Tonight, I’ll be eating(さて、今夜私がいただくのは)」というプロモーションシリーズで、台湾は日本に先駆けて、2019年12月からプロモーションがスタートしました。

オーストラリアのSpecial Groupとともに、キャンペーンのテレビCM、屋外広告、ソーシャルメディアコンテンツを企画、制作しました。また、2019年の大晦日に行われた台北101の新年カウントダウンショーでの映像のコンセプトの開発も担当しています。

日本でのCMも、なんとも言えない掛け合いがとてもシュールなCMですが、正直台湾ジョークなのか?!と、当時思っていましたが、あとから出た日本でのCMを見てこのわけわかんなさで正解だったんだと安心しました(笑)台湾国内でのUber Eatsの認知度拡大に貢献できたようで、現在も新シリーズの制作を続けています。

3.台湾拠点を生かした周辺のアジア諸国での仕事

中国はもちろんのこと、シンガポールやアジア諸国などの仕事もやっています。冒頭でも紹介しましたが、香港のPMQという場所で11/27から開催されたデザインイベント「deTour」のインスタレーションも制作・展示しました。残念ながら、香港のCOVID-19感染拡大の影響により、12/1でフィジカルイベントは急遽終了になってしまったのですが、バーチャルではまだ開催中です!

https://flock.detour.hk/gallery

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自分の姿をカメラスキャンすると、スクリーンの映像の中で世界中の人たちと同じ空の下を飛べるというアートインスタレーションです。イベント自体はリアルな場で行われていて、会場で展示されていますが、Web上からも参加できる仕組みになっています。

これがすごくたいへんで、感染予防のため完全リモートで制作を進めました。slackやzoomで、台湾・日本・香港をつないで、企画・制作・施工まで、一度も現地に行かずに納品!(そして展示されているいまも誰も現地には行けず…。)

こちらについては、Masaがnoteで詳しく紹介するみたいなので、そちらもよかったら見てみてください。(あとからリンクをはります)

4. 台湾企業の北米や日本でのプロモーション

そして、いま世界的に注目され始めているのが、台湾のスタートアップ。人工知能とデータサイエンスをベースにしたクロスフラッシュ広告などを提供する「Appier」や、エンドデバイス向けのニューラルネットワークプロセッサや画像認識アプリケーションを提供する「Kneron」、日本と台湾で60%以上のシェアを持つ、アジア最大のライブストリーミングインタラクティブプラットフォームを手掛けている「17LIVE」など、台湾屈指のスタートアップが年々増加しています。

僕たちは、そういった台湾のスタートアップ企業が世界に出るときのお手伝いをしたりもしています。コロナでまだローンチはできていないので、発表出来ないのですが、少し前から大きな会社の北米プロモーションや日本進出のプロジェクトを仕込み中です。

つまり、もはや日本の輸出入とは関係のないところで、しっかり現地に根付いてグローバルの仕事ができているということ。これは、海外拠点の仕事としてすごくいい形だなあとおもっています。もちろん言葉の問題や文化の違いがあったりもしてハードルは高いですが、グローバルに通用するプロモーションをつくっていくのはとてもエキサイティング。

台湾、もっとおもしろくなっていきます。

こんなふうに、Whatever Taipei は、まさにWhateverが掲げるグローバルスタンダードな仕事の仕方を体現してくれている拠点になっています。僕らみたいな小さなスタートアップ企業が海外拠点をつくるってなると、実際には日本の仕事をしているのが実態…ともなってしまいがちですが、Eiji、Shinyを中心に、しっかりと現地に根付いた活動をしてくれています。このまえ、Eijiにこの台湾支社紹介のためにzoomで話を聞いていたら、

「国籍や国境を越えて、仕事をするということは、会社としても目指すべき姿だし、僕個人的にもそういう働き方をしたいと思っています。いま、台湾はもちろんのこと、アジア諸国はどんどん盛り上がっている。幸運にもそれを実現できる環境にあるし、目指す方向に進めているという実感があります」(Eiji)

なんていう、100点満点なコメントを真顔でもらいました。(言わせてません・・・!笑)


ということで、これからもっと面白くなる、大注目の台湾で、Whatever Taipeiも、楽しくものづくりしていきます。

グローバルに活躍したい仲間やビジネスパートナーは常に募集中!


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