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アメリカンブルーブローチ
祖母である初代青邦は庭仕事を趣味としており、中でも季節の山野草を育てるのが得意でした。
ところが御年80を超える頃には体力的に限界を感じたようで、次第にその規模は小さくなっていきました。
「こんなのは莫迦(ばか)のやることだ」
ついには庭仕事を指して、初代はそんなことを言うようになりました。
個人が趣味でやることに外野がとやかく言うことではないのですが、かつては「これが生きがい」と言わんばかりに庭仕事に勤しむ祖母の姿を知るだけに、なんだか寂しい気がして、私は考えて、そして思いついたのです。
庭にある花をハンドメイド作品として残すことができれば、カタチに残せるのでは…?
そうして生まれたのが青邦の庭シリーズ第1弾「アメリカンブルー」
初代青邦と二代目青邦による世代とジャンルを超えたコラボレーション。
初期作品4種のラインナップの中では唯一の異質ゆえに、なぜこれを作ろうと思ったのか、尋ねられる機会は少なくないのですが――
私はこの作品を通じて、祖母の庭仕事は莫迦のやることではないと証明したいと考えています。
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