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真夏に冷蔵庫が壊れるという地獄。その1

6月半ばのある暑い日。
仕事から帰ってごはんも食べた。
お風呂も入った。
後はさあアイスでも食べて、Amazon Primeでも見ましょうかと、
ほくほくした気持ちで冷凍庫からガリガリくんソーダ味を取り出し、
リビングのソファーにどっかり座った。

ちなみに付け加えておくと、このガリガリくんは、
その日に生協さんから届いた5本入りだか6本入りだかの箱に入ったアイスである。

さて、仕事から帰って100%リラックスモードの私は、お気に入りのアニメを見ようと検索しながら、片方ではアイスの袋を破り、一口かじる。

かじる。 

んん?

一口かじったアイスをまじまじと見る。

なんかやわらかい???

形は留めているものの、噛んでみるとあのガリガリくん特有の氷のきしみがなく、口に入れた途端しゅるしゅると溶けてゆく。

あれ?生協さんから来たアイスだから
うちに運んでくる間に溶けちゃったのかな~

なんて気にもとめなかった私はバカだ。
大バカだ。

まさか冷凍庫が壊れているなんて露ほどにも思わなかった。
だって冷″″庫の方は全く壊れてなかったから。
その上、冷凍庫はこんな時に限ってパンパンに入っていたし、
冷凍庫が中途半端に冷えていたおかげで
溶けるのがゆっくりゆっくり進行したのだ。

ガリガリくんなんかやわらかいー

などとほざいた私のバカ!
大バカヤロー!!

その間にゆっくりとゆっくりと冷凍庫の溶解は進んだ。

ふぅ。
知らないって、おそろしい。

それから一週間後。
お嬢が部活に行くというので、凍らしておいたアクエリアスのパウチを持たせようと冷凍庫から出した。

あれ?昨日の昼間に入れたのに凍ってない?
あれれ?

ここで私はようやく気付く。

もしかして冷凍庫…壊れてる?

一週間前のやわらかかったアイスを突然思い出した。
慌てて中身を確認する。

わ!
お弁当用に常備されていた唐揚げ大パックも、手抜きごはんをするために買い置いていた牛丼も、虎の子の鰻から大好きな白玉ぜんざいまで
みんなみーんなちょっと溶けてやわらかい!!!
ギャー!!!

冷凍庫の中身どうしよう?
あわあわとパニックになる。

と、近くにあった携帯がのんびりとした音楽を奏でる。

こんなときに!

と思って携帯を見ると、またまたがーん。
黒猫のマークでおなじみの宅配便からメールが来た。

なにー!?こんな時になんの荷物持ってくるねん?

私はがるがるとやり場のない怒りに憤る。
画面を見ると

「荷物お届けのお知らせ」
○○県 ××市 ふるさと納税返礼品

と表示された。

なぁ~にぃ~?(クールポコでお願いします。)<みずたま心の声

確かにふるさと納税はした。
頼んだ。
間違いない。
でもそれって3か月以上前よ?
それをこのタイミングで?
しかもおそらく来るのは牛肉1キロ。
溶け溶け冷凍庫に入れるわけにはゆかぬー!!!!

ゴメン!背に腹は代えられぬ。

とばかりに
配達日を最長の一週間後に設定した。

牛肉よ、黒猫の安全安心な冷凍庫で待っていておくれ。

そして問題のこの冷蔵庫だ。
いかがいたそう。

そうだ、まずは保証書!
確か冷蔵庫は5年保証に入っていたはず。
まだ切れてなければよいが・・・

慌てて保証書をひっぱり出してくると
なんということでしょう。
今年の10月まで有効期限があった。
ほぅ、よかった。
とりあえず痛い出費は抑えられそうだ。
5年前の私、ありがとう。

早速某家電量販店に電話すると
その家電量販店を通じて、某大手家電メーカーより電話をいただけた。

どうやら2日後には来てくれるらしい。
よかった、よかった。
真夏のお忙しい時期に早く来てくれてありがとう。

「何時頃、来てくださいますか?」

と尋ねると

「申し訳ありません。お伺いできる時間につきましては、当日の朝お電話いたします。」

とのこと。
ええーっ。当日の朝??
ムムー。有給決定だ。
冷蔵庫の修理に有給使うなんて・・・(泣)

気を取り直して職場に行って理由を話し、有給の申請をする。
上司は快くOKをくださったが
私の心は鉛色。
今こう私が仕事しているこの瞬間も
鰻と白玉ぜんざいと牛丼とその他大勢が冷凍庫の中でゆっくりゆっくりと溶けてゆく・・・。

その2へつづく。












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