🍬🏴Raine Caca🏴🍬

横浜市生まれ。ロシア系一家と大阪人一家と触れ合いながら横浜市で育つ。 崎陽軒と猫とバ…

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横浜市生まれ。ロシア系一家と大阪人一家と触れ合いながら横浜市で育つ。 崎陽軒と猫とバラと香水と西洋史とお相撲大好き。 他にもいっぱい好き、嫌いもいっぱい 😺🌹🐏🌹在日コリアン3世🇰🇷🇰🇵

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ソビエト香水物語 ジンターズ - Dzinters - 老舗の復活

伝統の香水、復活 結論から先に記しておこう。2019年に倒産したラトビアの老舗香水メゾンDzintersが復活した。 1849年,Dzinters、ラトビア語で琥珀のmoo意味を持つパフュマリーはドイツ人起業家のヘンリック・アドルフ・ブルーガーにより、ロシア帝国ラトビア・リガ市で開業した。 はじめは香水やラノリンを原料にしたキャンドル、化粧石鹸を生産、フランスから輸入した香水とケルンを販売するパフュマリーだった。店はリガ市で繁盛し、ラトビア商業の礎となった企業のひとつだ。

    • 病気の人に「元気だった?」はNGワード

      元気はつらつ、漲るパワー。 広辞苑によると万物のパワーを表す単語である。 それが、一体いつから挨拶の言葉に変化したのだろう。 「お元気ですか?」 そう尋ねられたら健康状態に問題のない人、受診するほどの不調がない人なら、きっと「お陰様で」や「○○さんこそお元気?」と相手に言うのだろうか。あくまでも筆者の想像だが。 筆者は15年程前にとある難病と診断された、説明が非常に厄介かつ誤解を招きやすい病気なのでその他の情報は割愛させて頂く。 この病の細かい不調は幼い頃より発症しており

      • 薄ぼんやりの花 桜が苦手

        どうも物心ついた頃より、ソメイヨシノの花と花に関する事象が好きになれない。意外にも検索してみると桜アレルギーや花見の迷惑行為や花の色などから桜が嫌いな方がいらっしゃる。心強い。 まず、ソメイヨシノの薄ぼんやりした花の色、あのモワッとして寝ぼけた花の香り方が嫌だ。 緋桜やしだれ桜の艶やかな色あいは甘美だが、あの寝ぼけた色はどうも嫌いだ。 春の詩歌の主役といえば梅や桃だ。色良し香り良し。 そしてこの花が咲く頃に何かと人生の区切りを大げさなポーズを取り鼻息を荒くした人々が苦手

        • スミレの味と香り 5

          春を告ぐ花、スミレ。 古の時代より高貴な者から貧しき人にまで愛された香りと愛らしい素朴な花姿。 Eau de parfum "La Tourrettane 園芸種植物や香水の香りとしても流行のものではないが、そこが良いのだ。奇をてらう必要はない。トゥレット・シュル・ルー村のスミレ香水が素晴らしい例だろう。 この香水はおすそ分けした友人から非常に評判がよい。今まで知らなかった優しいスミレだと口を揃える。甘めなヴィクトリアスミレのフローラルのシングルノートだが、甘さは実に花

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        ソビエト香水物語 ジンターズ - Dzinters - 老舗の復活

          修道院・古代薬局の香水 2 イタリア カマルドリ修道院 ムスキオブラン

          イタリア カマルドリ修道院 ホワイトムスクオーデトワレは癖のないスッキリしたムスクだった。過去形なのは100mlボトルを使い切った数少ない香水のひとつだから。 程よく甘くパウダリーな香りは拡散せずに長持ちする。ヨーロッパのカトリック教会のお香のようなベースも美しい。11世紀から続く修道院薬局らしさがある。(サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のベースをご想像頂きたい。) 元来は男性向けに生産された香りだが、現在は性別を問わず人気の香り。 https://anticafarmac

          修道院・古代薬局の香水 2 イタリア カマルドリ修道院 ムスキオブラン

          記憶を捏造させる卒業式の歌『思い出のアルバム』の功罪

          未だに筆者の心の傷となっている卒業式の歌がある。『思い出のアルバム』という歌だ。 「いつのことだか思い出してごらん」で始まる童謡は1961年に『幼児のためのリズミカルプレー』(フレーベル館)で発表された古い幼稚園向きの歌だ。筆者は幼い頃より唱歌や童謡が大嫌いだが、この歌は特別に嫌いだ。 小学校の卒業式では歌詞の幼稚園的な部分は割愛されたが、歌の練習が辛く仮病を使って保健室で休んだものだ。 小学校時代に思い出して楽しいことが皆無だからだ。 毒親、暴力教師、セクハラ教師、パワハ

          記憶を捏造させる卒業式の歌『思い出のアルバム』の功罪

          修道院・古代薬局の香水 1 -フランス・ガナゴビー修道院

          念願のガナゴビー修道院のオーデトワレを入手した。 修道僧の調香したオーデトワレ、これは興味を引く。案外フランスの修道院は海外配送可能なWeb Bouquet が多い。安くて美味しい食品や肌に優しいスキンケアも手頃な価格で入手でき非常に嬉しい。 Mûre-Muscはラズベリームスクの意。ラズベリーは控えめだ。ラズベリーとともにほんのり甘く苦いスパイスとハーブが香る。ムスクも決して強く香らない。全てが控えめにひっそりと香る大人のフルーティフローラル。 修道院薬局香水独特の心地よ

          修道院・古代薬局の香水 1 -フランス・ガナゴビー修道院

          ソビエト製のニベアクリー厶?

          ラトビアの香水ブランドDzintarsはソビエト連邦時代の1986年にスキンケアクリームNIVEJA(ニベヤ)を商標登録した。ジンターズの人気製品だ。 1905年、時のドイツ帝国にて商標登録をし、青い缶に白い文字で書かれたパッケージデザインにNiveaを登録したドイツのBeiersdorf AG社は2000年代になりラトビアで商標Niveaを登録した際に訴訟を起こした。 2004年末、裁判所はNiveja Dzintarsの商標が無効であると認めた。 バイヤルスドルフはそ

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          ソビエト香水工場物語 アウィー バローサ -Алые паруса-

          かつてソビエト連邦には幾つかの有名な香水工場があった。 ウクライナ南部の港町ニコラエフ市のアウィー バローサ社(Алые паруса, Scarlet Sails, 緋色の帆)は『赤いモスクワ (Krasnaya Moskva)』で有名なモスクワ工場のノーヴヤ ザーリャ社(Новая Заря, New Dawn, 新しい夜明け)、ラトビア・リガ工場ジンターズ( для женщин, Dzintars)と並ぶ国の主要企業であった。 工場は1926年にアストラ香水工場と

          ソビエト香水工場物語 アウィー バローサ -Алые паруса-

          スミレの味と香り 4

          個人的にはフラゴナールの香水といえばスミレ、バイオレット香水といえばフラゴナールと思っている。プラダNo7のような頭痛を催すガルバナムも、重く感じるバニラも入っていない。 透明感、フレッシュさ、甘さのバイオレット香水。ローズとブラックカラントとのバランスの良い若干パウダリーで最後までフレッシュなスミレの香水。そういう意味ではアクアアレゴリア ローザ ロッサに若干似ている。緊張感のあるグリーン系が無いスミレやアイリスといったパープルフローラルのリラックスした雰囲気が満ちている。

          スミレの味と香り 4

          お城の香水 Castles Forbes 3 - Absolutely Vital -

          前作はこちら https://note.com/dosukoi_cat_edt/n/n4806e1e181fa 初めてのお城の香水が届いた翌日、次のお城の香水が到着。(実はボディモイスチュアライザーなのだが) ダンボール箱を開けてみる、非常に愛らしいパッケージだ。ボトルにつけられたタッセルや紙製ホルダーのシンプルな上品加減が良い。 200ミリリットルを超える非常に大きなボトルだというのに清楚さ、可憐さに満ち溢れている。どなたのデザインかは存じ上げないが、スコットランドの名

          お城の香水 Castles Forbes 3 - Absolutely Vital -

          やはりオリジナルが好き -Rosa Rossa Guerlain-

          2022年のアクアアレゴリアリニューアル。植物性アルコール使用、香料もできるだけ天然香料を使用という触れ込みだったが、大好きなローザ ロッサのTopにバラがいない。バラはミドル以降出てくるかもしれないが、スプレーした瞬間からフレッシュなブラックカラント、ローズ、僅かなシトラスたちに虜にさせられる可愛らしさではなかった。そこにあるのはピーチのような甘さとシトラスのフレッシュさ。可愛らしさと共に甘さだけがそこに存在した。虜にするような何かが足りない。 結局、その時は別の香りを購入

          やはりオリジナルが好き -Rosa Rossa Guerlain-

          スミレの味と香り 3

          本日は筆者の定番スミレ愛用品をご紹介したい。 https://www.orizaparfums.com/fr/parfums/26-violettes-du-czar.html  ルイ15世、ヴィクトリア1世を筆頭に各国王室御用達フレグランスメゾンだったオリザ。中でもロマノフ朝ロシア皇帝には特に好まれ、Violettes du Czar (1862)、Violettes du Czar pour le Mouchoir (1896)、Doubles Violettes d

          スミレの味と香り 3

          推しの香水 Part5 -パルマ女公 マリア・ルイージャ II

          パルマ女公のスミレがとうとう我が家にやって来た。クラシカルなパッケージデザインに惚れ込み、早数年。発売元のオフィシャルサイトが無いからこそ様々な思いを巡らせていた。 当時は発送先がEU圏内だけの店ばかりで購入できず。輸入代行もイタリアから香水を事業者が日本宛に発送するのは両国の法規定により難関極まりない。 厄介な書類を何通も各所に提出し許可された業者だけが一般小包発送できる。他の業者は150ユーロ前後もする危険物扱い小包での発送、若しくはお断りだ。 今回は運良くUSのとある

          推しの香水 Part5 -パルマ女公 マリア・ルイージャ II

          推しの香水 Part4 -パルマ女公マリア・ルイージャ - I

          1816 年 4 月 20 日、オーストリア大公女マリア・ルイージア、イタリア語読みマリア・ルイージャは前年のウィーン会議において獲得したパルマ公国の君主としてパルマ入りした。 「善き女公」「我らの女公」とパルマ市民に親しまれたマリア・ルイージャは私財を投じ、2番目の夫であるパルマ公国首相アダム・アルベルト・フォン・ナイペルク伯爵に公私ともに支えられ、長い戦争で荒れ地と化したパルマ公国のインフラ整備、学校や病院の設立、フランス軍に奪われた美術品の返還、オペラハウス設立などパル

          推しの香水 Part4 -パルマ女公マリア・ルイージャ - I

          お城の香水 Castle Forbes 2 − Eau Deux EDP −

          (前作はこちら https://note.com/dosukoi_cat_edt/n/n06935e8584f2 ) 前作のお城の香水を書いた翌日の昼下り、国際宅配便で早速届いたのだ。Castle Forbes Fragrances Eau Deux EDP テスターボトルだ。 ワンプッシュでスポーンとそこは春のヨーロッパ、フラワーガーデンの甘い花と緑の葉たち!! 決してアジアのガーデンではない、ヨーロッパのフラワーガーデンに佇んでいるような想像力を掻き立てられる香り。

          お城の香水 Castle Forbes 2 − Eau Deux EDP −