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【女子格界の超新星】伊沢星花のまとめ

「現DEEP JEWELSストロー級王者・伊沢星花(24=フリー)が、RIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加(39=AACC)に2回TKO勝ちする番狂わせを起こした。.....」

出典:日刊スポーツ/https://www.nikkansports.com/battle/news/202112310000748.html(2021年12月31日)


どうも、dosukomiです。

少し前の話ではありますが、皆さんは2021年の大晦日に地上波で放送された格闘イベント「RIZIN33」は見ましたか?

「キング・カズ」こと三浦知良選手の次男・三浦考太選手がYUSHI選手相手にサッカーボールキックを放ったときには、思わず立ち上がってしまいましたね(笑)。

他にもライト級タイトルマッチでのホベルト・サトシ・ソウザの見事な一本勝ち、バンダム級JAPANトーナメントで扇久保博正が見せた大番狂わせなど、今年もとても充実した内容となっておりました。

出典:MMA遅報/https://2027owata.net/article/rizin33-kazu-2.html(2021.12.31)

大きな盛り上がりを見せた「RIZIN33」ですが、先に挙げた数々の名勝負を押しのけて、dosukomiが今回最も ”度肝を抜かれた” 試合があります。

それが、今回紹介させていただく『女子格界の超新星』伊沢星花とRIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加のスペシャルワンマッチです。

対戦相手の浜崎朱加選手はアメリカのMMA団体「Invicta FC」でベルトを獲得した実績があり、米国老舗MMAサイト「SHERDOG」が発表している女子アトム級ランキングでは堂々の1位という、まさに ”世界最強” といっても過言ではありません。

その浜崎選手に勝っただけでもすごいのですが、さらに驚くべきことに伊沢選手がMMAを本格的に始めたのは、2020年6月。

つまり、MMAを始めてたった1年半で世界No.1の選手を倒したということになります。ば、化け物.…

女子格闘技界では台風の目になりつつある伊沢選手。今回はそんな若き新鋭について紹介していきます。

”組み”に熱中した学生時代

伊沢選手がMMAを始めたのは2020年、大学院に進学した後になりますが、それまでに柔道、レスリング、相撲と "組み” の要素が強い競技を経験しています。

どの競技でもその強さを遺憾なく発揮しており、

レスリング:沼尻直杯全国中学生選手権女子57kg級……優勝(中学3年)
      ジュニアクイーンズカップ57㎏級準………優勝(中学3年)

柔道:インターハイ女子52㎏級……3位(高校2年)
   東京学生柔道優勝大会女子5人制……優勝(大学3年)

相撲:全日本女子相撲選手権超軽量級……優勝(大学4年)

と、このように3つの競技すべてで多くの実績を残しました。特に相撲では、大学4年に初めてすぐに日本一を獲得しています。

伊沢選手が試合で見せる組みやグラウンドでの強さは光るものがありますが、これらがバックボーンにあるとわかると納得できますね。

出典:GONG/https://gonkaku.jp/articles/5918(2021.1.14)


プロ2戦目で番狂わせ、そのまま王者に


MMAファイターとしてのデビュー戦は2020年10月、「DEEP JEWELS」にてARAMIから3-0で判定勝ちを収めています。

さらに続く11月には同イベントのグラップリングマッチにて柔術家のSAKURAと対戦しこれを圧倒。

そして2020年12月の「DEEP JEWELS31」にてDEEP JEWELSストロー級王者の本野美樹と対戦。ノンタイトル戦ではあったが、判定3-0で勝利を収めるという番狂わせをやってのけた。

ここまでお読みになった方々もお気づきになったと思いますが、伊沢選手がMMAデビューしたのは2020年の10月です。そして本野選手に勝利したのは12月。

デビュー2か月でこれですよ

しかもそれから約半年後の2021年6月、「DEEP JEWELS33」にて再び本野選手と王座を懸けて対戦し、1Rに腕ひしぎ十字固めで勝利してストロー級王座を戴冠しています。

内容もかなり一方的な展開で、ゴング早々に伊沢選手が組み付きからテイクダウンを成功させると、立ち上がった本野を組みから再びグラウンドに持ち込み、そのまま腕ひしぎ十字でフィニッシュしてしまいました。デビュー3戦目の貫禄じゃないだろこれ

伊沢が圧巻の腕ひしぎ十字一本勝ち!!(11:30から)

さらに2021年10月の「DEEP 104 IMPACT」では、今年の「RIZIN33」でRENA選手に勝利したパク・シウ選手にも勝利し、王者としての地位を確固たるものにしています。

RIZIN出場、”世界一”相手に大番狂わせ


RIZINの榊原CEOもこれを評価したのか、伊沢選手は前戦からわずか2か月で大晦日の「RIZIN33」への参戦が決定しました。

対戦カード発表の時に、「女子格闘技界の、超新星の、大学院生です!」と自己紹介したのを聞いた時には、「なんかまた(色々と)すごいのが来たな」と思ったのをよく覚えています(笑)

しかし、それが決して大言壮語ではなかったということを、我々は思い知らされることになります。

1R、伊沢選手が右の打撃をヒットさせるとそのままタックルを仕掛け早々にバックを取ります。

攻防の後、伊沢選手が足を払って崩しますが浜崎選手は冷静に対応、すぐに立ち上がることに成功するも、足を絡めた伊沢選手が再び倒しそのままグラウンドの展開に。

日刊スポーツ/https://www.nikkansports.com/battle/news/202112310000748.html2021.12.31

その途中、浜崎選手の強力なパウンドが連続でヒット!しかし伊沢選手が怯むことなく下からの蹴り上げを繰り出し、浜崎選手を吹っ飛ばします。

その勢いのまま、伊沢選手がタックルからテイクダウン!グラウンドで優位に立った状態でゴングが鳴ります。

浜崎選手はvs浅倉カンナ戦のように1Rでガンガン前に出てペースをつかむ傾向があるとdosukomiは勝手に分析していたので、正直この地点で「おや?」という感じがしてはいたのですが..…

2R、最初は浜崎選手がテイクダウンを成功させますが、ここで伊沢選手の蹴り上げがヒット!これによりガードポジションをとることに成功した伊沢選手が、そのまま三角締めを仕掛けます。

浜崎選手は左腕を挟んでこれを凌ぐも、伊沢選手は浜崎選手を足に挟んだままグラウンドで上を取り、ヒジとパウンドで猛攻を仕掛け、そのままレフェリーストップとなりました。

日刊スポーツ/https://www.nikkansports.com/battle/news/202112310000748.html(2021.12.31)


あの浜崎選手が、まさかここまで何もさせてもらえないとは..…

試合を見ていた人達も、おそらく同じようなことを考えていたと思います。

解説席にいた中川翔子さんが、試合終了の際に「歴史が変わった」という風に発言されましたが、まさにこの試合は女子格闘技の歴史に残るものとなったことでしょう。

また、伊沢選手はこの日浜崎選手に勝利した唯一の日本人となり、その後米国老舗MMAサイト「SHERDOG」のアトム級ランキングで1位にランクインしました。(浜崎選手は現在2位)

余談ですが、同じくAACC所属のRENA選手もこの後判定負けを喫しており、AACCにとっては記憶に残る苦い一日になってしまいました。

伊沢が大番狂わせのTKO勝ち!!(10:15から)

まとめ


伊沢選手の現在のプロ戦績は5戦5勝0敗、未だに負け知らずという素晴らしいものです。

しかもそのうちの一つは浜崎選手から勝ち取ったものですから、この5勝は数字以上に大きな意味を持つでしょう。

伊沢選手は現在24歳、加えてMMAでもまだデビューしたての新人ですから、年齢的にも技術的にもこれから全盛期に向けてますます強くなっていくことが予想されます。

なので、現在「RIZIN」で活躍中の浅倉カンナ選手や、DEEP JEWELSアトム級&DEEPミクロ級王者で「SHERDOG」のアトム級ランキング3位にランクインしている大島沙緒里選手などと同様、今後にますます期待がかかります。

2022年は「UFC」に現在はない女子アトム級が設立されるのではないか、という噂話もありますから、彼女たちがUFCで世界に挑戦!など、夢が膨らみますね!

伊沢選手の次戦はまだ発表されていませんが、DEEPでのストロー級王座防衛か、浜崎選手とRIZIN王座を懸けたタイトルマッチになるのではないかと思っています。

伊沢選手、頑張れ!



タイトル出典:「DRIKIN RESEARCH」https://drift-kingdom.com/izawa-seika-rizin-profile/(2021年12月12日)




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