見出し画像

台湾を知る



日中戦争

長篠の合戦はよく織田信長と武田勝頼の戦いで、織田信長から仕掛けたものだと思っている方が多いと思います。
しかし、実態は武田が徳川家康の領地である長篠城を攻撃した。
そして信長が家康に援軍を送った。

そして野戦の大開戦となった。です。
おそらくですが、日中戦争(1941〜1945)に関して同じ間違いが起きてそうです。
日中戦争は日本と中国の戦争ではありません。
日本と蒋介石率いる「中国国民党」との戦争です。

そして、現中国の独裁政権である中国共産等も中国国民党と争っていて、日本軍の支援をしていました。
よくいう敵の敵は味方理論ですね。
ここをわかっておかないと台湾は見えてこないです。

台湾総統選挙

先日、総統選挙があり民進党が勝利しました。
台湾独立や独自のアイデンティティを大事にする政党で、中国の統一の野望は遠のいたようです。
そして対抗馬であった国民党ですが、こちらはあの蒋介石からの「中国国民党」です。
こちらは「親中」派。

あれれ、日中戦争当時争っていた両者が今は仲良しになったそうです。
う〜む。
1990年頃から経済的な理由で台湾と本土が仲良くした方がいいとなったようです。
当時の中国国家主席は江沢民です
続いて地政学的なキーになる台湾の歴史等振り返ってみましょう。

台湾の歴史

台湾の歴史は近代までわからない。
東南アジアから日本に渡ってきた人たちも住んでいただろう。
しかし、おそらく文書等が残っていないのでしょう。
歴史の浅い国となってます。
また意外と山岳地であり、最高峰は富士山よりも高いです。
そういった地形でもあり、部族が点在。
少数民族が多いです。

オランダ統治時代

1624年にオランダ人が統治を始めました。
当時のオランダは日本と蜜月であり、格好の位置を取ることができたのではないでしょうか。

逆さ地図

その証拠に1642年にはスペインがやってきてと戦争しています。
(オランダ勝利)
やはり台湾は地政学上重要な地なのだと思われます。
また1651年には現地民の反乱が起こっています。
日本とは対等外交で上手に付き合ったオランダですが、統治事態はどうだったのでしょうか。

鄭氏政権時代

当時の中国は明朝から清朝への交代期です。
1661年 明朝のラストエンペラーの孫である鄭成功が台湾に逃げてきます。そこでオランダ政権と衝突。
鄭成功が勝利し、オランダを追い出します。

清朝統治時代

1683年 清朝が台湾の鄭氏政権を降伏させ、以降210年間清朝の統治となる。

1858年 開港

アヘン戦争の講和条約となる天津条約で台湾開港

日清戦争で日本統治開始

日本が日清戦争の講和条約「下関条約」により、「台湾の永久統治権」を獲得
インフラ整備、日本語教育を施しました。
最初は抵抗が激しかったようですが、児玉源太郎の治安維持、後藤新平のインフラ整備、新渡戸稲造のサトウキビ栽培、製糖工場の製造などでうまく統治したようです。
このときの清の反応は「ゴミを捨てた」くらいでむしろラッキーという感じだったようです。
清朝は台湾問題がある際は一貫して「華外の地」として扱ってきました。
下関条約に立ち会った李鴻章も「悪魔の地」と言っています。

1945年以降

日本の敗戦後、中国国民党が連合国の要請を受け、統治開始。
しかし、2年後1947年に2・28事件が発生しています。
これは台湾の住民の大規模抗議活動に対して、中国国民党が制裁を加えた事件で5千人規模の死者が発生しました。

38年間の沈黙

このデモ以降、国民党政権は国際的に台湾を抹殺します。
この時代の台湾は人権も言論の自由もなかったといわれています。

日中国交回復と台湾と断交

1972年 日中共同声明が出されました。
このとき中国は「台湾は中華人民共和国の不可分の一部」と主張したのに対し、日本は承認していないそうです。
当時の中国は鄧小平の時代で一気に開放戦略に出た頃です。

ここで大事なのが1971年に中共が中国国民党(台湾)を国連から追放したこと。
そして、台湾のいた常任理事国にすっぽりそのままおさまってしまったことでした。
当時のアメリカ大統領はニクソンでした。
中国を民主化させようとしたのでしょうが、後世痛い目をみることとなります。
そしてなんとこの時、国連は台湾の独立を取り消してしまうのです。
なので日本も台湾を国とみなしていません。(友好国となっているようですが)
このエピソードを聞いただけでも国連がどういうところかわかるのではないでしょうか。
まぁ当時の台湾は情報が出てこなかったようですが。

李登輝 総統就任

1994年李登輝が無所属から総統選挙に勝利しました。
これにより初の「国民党」以外からの総統となりました。
そして当時「親中」になっていた国民党に変わって
「独立」を目指す体制になったのがこのときからです。

民族でみる台湾

以前、民族はヨーロッパの価値観の押し付けといいました。

そんな台湾の人種割合ですが
一般的には
・漢民族(本省人) 85%
・外省人(蒋介石が連れてきた人たちの子孫) 13%
・原住民 2%
とされています。
こちらは「One China」を目指す中国のプロパガンダなのでしょう。
実態としては
平哺人(原住民・平地にすむ人) 85%
外省人(漢民族)13%
原住民(山に住む人) 2%
とのことらしいです。

日本と台湾の今後

とりあえず民進党が勝利したのでほっと一安心と言ったところですが
本当にそれで大丈夫なのか。

尖閣諸島問題

Q . 尖閣諸島の統治権を持っているのはどこの国ですか?
A . 日本です。
正解。
では
Q . 尖閣諸島の主権を訴えている国はどこですか?
これはわからないと思います。
正解は中国、台湾、日本の3カ国です。
実は台湾(民進党)も尖閣領有を狙っているのです。
そこは留意が必要です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?