ヤギはThis Man

『This Man』なるインターネット・ミームをご存知だろうか。
『This Man』は、存在しているか分からないのに、「夢で見たことがある」「どこかで会った気がする」なんて感じてしまう男性の写真だ。
個人的には、ある種、マンデラ効果に近いと思っている(マンデラ効果を知らない人はググって下さい)。
漫画アプリのバナー広告で認知している人も多いかもしれない。
とにもかくにも、この文章を読んでいる危篤な人々は「そんな都市伝説があるんだなあ」ぐらいに捉えて頂ければ結構。
さて、今回はそんな『This Man』みたいな人物が、オレの脳内にも居ると言うお話だ。
そいつの名は、ヤギ。
ある日、ふと「オレ、ヤギってヤツに会ったことあるよなあ」なんて謎の記憶が思い出された。
そりゃもう、急に。
別段、想起するトリガーとなるような行動もしていない。
にも関わらず、頬のこけた痩せ型、メガネ、短髪の天然パーマ、切れ長の目つき……と言う特徴の男、ヤギがフラッシュバックされたのだ。
どうだ、本当に存在するかしないか判断出来ない辺り、『This Man』と共通するだろう。
ただ、困ったことに、仮に存在した場合、どこで出会ったのか、てんで思い出せないのだ。
可能性として高いのは大学時代に参加したMCバトル会場、次いで芸人時代のオーディション、大穴が高校時代の演劇大会、と言った所だろうか。
人物像のディテールが細かい割に、記憶があやふや過ぎる。
誰なんだ、ヤギ。
存在しなかった場合、オレのトラウマを蓋するスケープゴート的役割としてヤギが産み出された……、なんて妄想すると身震いしてしまう。
めちゃくちゃ怖い。
と言うか、そもそもなんでヤギと言う名前が付いているんだ。
もしかすると、ヤギは、テキトーに命名されたでっち上げの記憶なのかもしれませんね。
メェメェ、ヤギなだけに。
スケープゴートだし、合ってるなあ。

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